NYの視点:今週の注目:米CPI、小売売上高、中国小売など
2021年9月13日 07:35
*07:35JST NYの視点:今週の注目:米CPI、小売売上高、中国小売など
短期投機家・投資家の円の売り持ち高は前々週から減少した。ユーロの買い持ちは欧州中銀の理事会を控え、緩和縮小観測に大幅に増加していた。
今週は米国の8月消費者物価指数(CPI)や小売売上高に注目が集まる。また、2001年9月11日の同時多発テロから20周年を迎え、地政学的リスクの上昇も警戒されリスク回避の動きが優勢となる可能性もある。
米国の8月消費者物価指数(CPI)は伸びが前月比で鈍化したものの、前年比で2010年来で最大を記録するなど高止まりとなった。8月CPIでさらにインフレ動向を探る。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表したベージュブックでは企業がいずれ商品の値上げを見込んでいることが明らかになっており、インフレ高進への懸念が残る。
同時に、新型コロナウイルスのデルタ変異株の流行で消費者信頼感が落ち込む中、8月小売売上高に注目。また、9月ミシガン大消費者信頼感指数で最新の消費動向を探る。低調な8月雇用統計を受けて、FRBは9月FOMCでの緩和縮小計画は見送られると見られドルの上昇は限定的となる可能性がある。
■今週の主な注目イベント
●米国
14日:8月消費者物価指数(CPI)
15日:ニューヨーク連銀製造業景気指数、8月輸入物価指数、8月鉱工業生産・設備稼働率
16日:8月小売売上高、週次新規失業保険申請件数、9月フィラデルフィア連銀景況指数、7月企業在庫、7月対米証券投資
17日:9月ミシガン大消費者信頼感指数(17日)
●ユーロ圏
15日:7月鉱工業生産
17日:8月CPI
●中国
15日:8月小売売上高、8月鉱工業生産《FA》