【どう見るこの株】HPCシステムズは戻り試す、22年6月期2桁増収増益予想
2021年9月10日 08:00
【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】
HPCシステムズ<6597>(東マ)はハイパフォーマンスコンピューティング分野のソリューションを提供するニッチトップ企業として、学術基礎研究や先端研究開発を支援するプラットフォーマーを目指している。22年6月期は需要が高水準に推移して2桁増収増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は中期経営計画も評価して8月の直近安値圏から急反発している。戻りを試す展開を期待したい。
■HPC事業とCTO事業を展開
ハイパフォーマンスコンピューティング分野のソリューションを提供するニッチトップ企業として、学術基礎研究や先端研究開発を支援するプラットフォーマーを目指している。
事業区分は、科学技術計算用高性能コンピュータに関連するシステムインテグレーション事業(HPC事業)、および顧客企業の注文仕様に応じて産業用コンピュータを開発・製造する事業(CTO事業)としている。科学技術の基礎・応用研究、企業の先端研究・製品開発、量産に対応して、ソリューションとハードウェアをワンストップで提供している。
中期経営計画を策定し、目標値として24年6月期売上高100億円(HPC事業70億円、CTO事業30億円)、営業利益12.8億円(HPC事業9.6億円、CTO事業3.2億円)、営業利益率12.8%、ROE26%、3年間の成長投資累計額10億円上限を掲げた。
■22年6月期2桁増収増益予想
22年6月期の業績(非連結)予想は売上高が21年6月期比10.2%増の64億25百万円、営業利益が10.2%増の7億45百万円、経常利益が11.3%増の7億41百万円、当期純利益が11.0%増の4億96百万円としている。
需要が高水準に推移して2桁増収増益予想としている。計算科学シミュレーションやクラウド、AI、ディープラーニング、ビッグデータ処理など、大学・官公庁や民間企業の研究開発・設備投資が拡大基調であり、多様化・高度化する顧客の要望に対する高品質・高付加価値の製品・サービスを提供する。収益拡大を期待したい。
■株価は戻り試す
株価は中期経営計画も評価して8月の直近安値圏から急反発している。週足チャートで見ると26週移動平均線を回復した。戻りを試す展開を期待したい。9月8日の終値は3595円、時価総額は約153億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)