【どう見るこの株】スペースバリューホールディングスは上値試す展開に期待、22年3月期大幅増益予想

2021年8月31日 10:13

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

■プライム市場の上場維持基準適合を確認

 スペースバリューホールディングス<1448>(東1)は2000平方メートル未満を中心とする建築事業をコア領域としている。22年3月期は建築事業が牽引し、新型コロナ影響からの回復や工事損失引当金計上の一巡も寄与して大幅増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は年初来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■日成ビルド工業の持株会社でシステム建築事業や立体駐車事業などを展開

 日成ビルド工業の持株会社である。セグメント区分(22年3月期第1四半期から変更)は、2000平方メートル未満を中心とする建築事業(システム・プレハブ建築)をコア領域として、駐車場事業、総合建設事業、土地活用事業なども展開している。なおファシリティマネジメント事業については、商業施設清掃業務が継続的に減少しているため、撤退に向けて準備を進めている。

■22年3月期大幅増益予想で1Q順調

 22年3月期連結業績予想は、売上高が21年3月期比8.4%増の840億円、営業利益が21億円(21年3月期は14百万円)、経常利益が3.3倍の24億円、親会社株主帰属当期純利益が4.3倍の14億円としている。

 第1四半期は、売上高が前年同期比1.9%増の163億11百万円、営業利益が2億62百万円の黒字(前年同期は3百万円の赤字)、経常利益が2.5倍の2億95百万円、親会社株主帰属四半期純利益が1億04百万円の黒字(前年同期は71百万円の赤字)だった。

 増収・大幅増益だった。駐車場事業は商業施設における立体駐車場建設の減少などで12.9%減収、総合建設事業はマンション建設の減少などで15.5%減収だったが、コア領域の建築事業が工場や学校施設の工事の好調で15.0%増収となり、全体を牽引した。

 通期予想は据え置いた。コア領域の建築事業が牽引し、駐車場事業の運営・管理における新型コロナ影響からの回復、総合建設事業における工事損失引当金計上一巡も寄与して大幅増益予想としている。収益拡大を期待したい。なお8月26日に投資有価証券売却益5億04百万円の発生を発表している。第2四半期の特別利益に計上する。

■株価は上値試す

 なお新市場区分への移行に関して、上場維持基準への適合状況に関する一次判定結果として、プライム市場の上場維持基準適合を確認している。今後、取締役会において決議し、新市場区分の選択申請に係る所定の手続きを進める。

 株価は年初来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。8月27日の終値は838円、時価総額は約298億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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