豪ビクトリア州、ネスレのミロに似せたビール缶のデザインを使用禁止に
2021年8月14日 16:20
オーストラリア・ビクトリア州の賭博・酒類規制委員会 (VCGLR) は 11 日、Howler Brewing Company 製のチョコレートミルク味ビール「Choc Milk Stout」のパッケージデザイン使用を禁じたと発表した(メディアリリース、The Register の記事、news.com.au の記事、NZ Herald の記事)。
Choc Milk Stout の缶はネスレのチョコレート風味麦芽飲料「ミロ」のパッケージに似せたデザインだ。酒類広告の自主規制団体 ABAC は昨年 5 月に子供がミロと間違えたとの苦情を受けて調査を行い、子供向きのソフトドリンクと誤解されるようなデザインは広告規制に反するとの判断を同年 7 月に示していた(PDF)。一方、Howler は Choc Milk Stout が子供をターゲットにした製品ではなく、一方的な苦情で製品デザインが禁じられるのは不当であること、苦情による手続きが検閲であること、未成年者の飲酒防止は保護者の責任であることなどを挙げて反論していた。
Howler はビクトリア州の企業で、VCGLR は地元の規制当局として ABAC の決定でも言及されている。VCGLR によれば、ライセンシー (Howler Brewing) が ABAC に加盟していないため、ABAC が権限のある VCGLR に措置を依頼したそうだ。VCGLR では今年 6 月に Choc Milk Stout の広告宣伝禁止を Howler Brewing に通知し、7 月 10 日までにパッケージングの使用中止を命じたという。指示に従わない場合は 2 万ドル以上の罰金が科せられるとのことだ。