大紀アルミ、イーグランド、カドカワなど/本日の注目個別銘柄
2021年8月2日 16:03
<9962> ミスミG 4135 +335大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、営業益は前年同期比3.5倍の144億円に急拡大し、市場予想を40億円程度上回った。併せて、上半期営業益は従来予想の194億円から255億円へ、通期計画は380億円から455億円へと上方修正した。年間配当金予想も24.11円から29.04円へと増額。グローバルに設備投資需要および稼働回復が見られたことなどから、想定以上の好スタートをポジティブ視する動きに。
<3294> イーグランド 1240 +221急伸。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は8.1億円で前年同期比6.1倍の水準にまで急拡大、上半期計画は従来の7.6億円から14.4億円にまで大幅上方修正。中古住宅市場が活況を呈する中、販売件数の増加、販売単価の上昇がみられているもよう。また、発行済み株式数の5.5%に当たる35万株、4億円を上限とする自社株買いの実施も発表、高水準の自社株買い実施による需給改善も期待される流れに。
<2802> 味の素 2977.5 +191.5大幅反発。先週末に第1四半期決算を発表、事業利益は389億円で前年同期比15.1%増益、通期計画は1150億円で前期比1.6%増であり、想定以上の順調スタートと受けとめられている。ヘルスケア事業が大幅増益となったほか、調味料・食品も前年同期の高いハードルにもかかわらず増益を確保している。反動減が想定されていた中、好決算を受けてショートカバーの動きなども優勢に。
<7261> マツダ 1011 -61大幅反落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は261億円の黒字となり、前年同期453億円の赤字から急回復。市場想定も大幅に上回ったとみられる。据え置きの通期計画の上振れ確度なども高まる形に。ただ、直近では日産や三菱自が予想以上の好決算を発表して株価が急伸、同社の決算期待も高まっていたとみられ、出尽くし感が先行する流れとなっているようだ。
<6727> ワコム 725 +93急伸。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は30.3億円で前年同期比36.6%増益となっている。通期計画は110億円で前期比18.0%減益見通しであり、想定外の大幅増益となる形に。ブランド製品の売上増、為替のプラス影響などが増益決算の背景に。また、想定されてはいたが、発行済み株式数の1.23%に当たる200万株、10億円を上限とする自社株買いの実施を発表していることもポジティブ視へ。
<5702> 大紀アルミ 1497 +290急騰。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は55.2億円で前年同期比4.3倍と急拡大、上半期予想は従来の62.3億円から96.4億円、同3.8倍に、通期では111.5億円から146.6億円、前期比58.6%増に上方修正。市況上昇によるスプレッドの拡大で利益率が上昇しているもよう。上振れ期待はあったとみられるが、修正幅は想定以上との評価が優勢になっている。
<9468> カドカワ 4925 +660急騰。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は58.7億円で前年同期比63.9%増益となっている。据え置きの通期計画は100-140億円のレンジ予想となっており、想定以上の好進捗と受けとめられている。ゲーム事業は不振であったものの、電子書籍・電子雑誌の伸長などで主力の出版事業が大幅増益となっているほか、映像事業も低水準だった前年同期から大きく回復している。
<4922> コーセー 15160 -2090大幅続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業利益は35億円で前年同期比3.1倍となったが、50億円程度の市場予想を下回っている。国内回復の遅延や中国EC競争激化などで、会社想定も下回ったもよう。決算期変更となる21年12月期計画の200億円は据え置いているものの、進捗率は低く、未達懸念が強まる格好になっている。株価は昨年来の高値圏にあったため、失望売りが先行する形のようだ。
<9020> JR東 7160 -120続落。先週末に第1四半期決算を発表、営業損益は552億円の赤字で前年同期比では1230億円の改善となったが、市場想定は下回ったもよう。定期外収入が急回復しているものの、一昨年比では依然として水準の低い状態となっている。4度目の緊急事態宣言もあって、通期の会社側営業利益計画740億円の達成は厳しいとの見方が優勢に。なお、JR西日本<9021>やJR東海<9022>は業績予想を下方修正した。
<9104> 商船三井 6250 +600大幅続伸。場中に発表した業績・配当予想の上方修正を受けて先週末に急伸、本日も上値追いの動きが続いている。通期営業利益は従来予想の280億円から350億円に上方修正、年間配当金は150円から550円に引き上げている。とりわけ、大幅な増配によって利回り妙味が強まっている。前週末終値をベースにすると配当利回りは9.7%の水準に達しており、極めてインパクトが強まる状況のようだ。《ST》