職場のコロナ感染対策、6割超が「不安」 会議室や共有スペースの除菌は2割以下
2021年7月16日 08:41
東京都のデータによると新型コロナの感染経路で最も多いのは家庭内感染で約50%を占めている。次に多いのが職場での感染で約15%を占めており、病院、高齢者施設、学校などの施設や最も注目を浴びている会食の約8%より多くなっている。職場内感染はクラスター化することが多く、企業も職場での感染を予防する様々な対策を行っているが、そのほとんどが仕事を行う事務スペースなどが中心で使用頻度が比較的少ない会議室や不特定多数が出入り、利用する共有スペースでの対策が疎かになっているようだ。
家庭向け消臭剤、防虫剤、除菌剤を販売するエステーが6月、20歳~59歳の有職者481名を対象に「職場内の感染対策に関する意識調査」をインターネット上で実施し、7月5日にその結果レポートを公表している。これによれば、「職場内でコロナ感染に対する不安を感じるか」という質問に対して、「とても感じる」が19.8%、「やや感じる」が41.2%、「あまり感じない」30.4%、「全く感じない」8.7%となっており、「とても」と「やや」を合わせると61.0%の者が職場での感染に不安を持っているようだ。
「職場内の感染対策に不安はあるか」という問いには、「とても不安がある」14.3%、「やや不安がある」45.9%、「あまり不安はない」31.2%、「全く不安はない」8.5%で、「とても」と「やや」の合計は60.2%となる。不安に感じている場所について質問した結果では、「手すりやドアノブ」40.1%が最も多く、次いで「トイレ内の手洗い場や蛇口」39.9%、「食堂や共有の食事スペース」36.4%となっている。やはり、不特定多数の者が直接手を触れる場所や食事する場所への「感染対策」に不安を感じているようだ。
自分自身で行っている職場内での感染対策については、「日中のこまめな手指消毒」が55.5%、「日中のこまめな手洗い」54.9%、「出社時の手指消毒」54.7%などが半数を超えている。一方で、「自分の机の除菌・消毒作業」が30.1%、「使用後の会議室や共有スペースの除菌」は17.7%と密になりやすい会議室や不特定多数が利用する共有スペース等の感染対策には関心が低く、消毒作業を行う習慣が低いようだ。
エステーでは無理なく継続できる効率的な衛生対策を紹介したガイドブック「ニューノーマル第2章 オフィスの衛生対策はルールから思いやりへ」を制作し自社サイトで公表している。(編集担当:久保田雄城)