SHIFT、USENNEX、竹内製作など/本日の注目個別銘柄
2021年7月9日 15:27
<4186> 東応化 7010 +210大幅反発。JPモルガン証券が投資判断を最上位の「オーバーウエート」、目標株価は9200円でカバレッジを開始。ウエハー出荷面積の増加に加え、微細化・積層化によりウエハー1枚当たりのフォトレジストの消費金額も増加しており、フォトレジスト市場の拡大による着実な収益拡大が期待できると。また、先端のEUV(極端紫外線)向けフォトレジストでシェアトップである点も、今後市場拡大の恩恵を受けるとみている。
<9928> ミロク情報 1651 +110大幅反発。同社の持分法適用会社であるpringを米グーグルが買収すると伝わった。既存株主から全株式を200-300億円で取得する方向で最終調整、インドや米国に続き日本でも2022年をめどに自社グループで送金・決済サービスを始めるとされる。会社側では保有株式に関する決定事実はないとしているが、売却益拡大を思惑視する動きが先行。出資企業の一社であるメタップス<6172>はストップ高に。
<8016> オンワードHD 360 +23急伸。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は11.5億円の黒字となり、前年同期比30億円の損益改善となっている。上半期計画は30億円の赤字であり、想定以上の好スタートと受けとめられている。売上の回復に加えて、グローバル事業構造改革の効果によって粗利益率改善が図れたほか、販管費比率なども低下している。東京都の緊急事態宣言再発出の影響は懸念されるが、業績上振れの確度は高まったとの見方に。
<5942> 日フイルコン 518 +25大幅反発。前日に上半期の決算を発表、営業利益は2億円で前年同期比34.4%増となり、通期予想を従来の3.5億円から6.5億円、前期比5.9倍に上方修正している。主に電子部材・フォトマスク事業において、活況を呈する電子部品業界の影響を受けて、想定以上に売上高が増加しているようだ。第1四半期の収益改善などから上振れ期待はあったとみられるが、修正幅は想定以上との評価が先行している。
<7590> タカショー 858 +36大幅反発。東海東京証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を1180円に掲げた。ガーデニング人気の定着により関連用品の堅調な需要が見込まれるなか、同社では敷地面積25000坪の広大な中国自社工場で商品を製造している。コロナ禍で他メーカーの生産が落ちるなか、安定した商品供給を続けられたことが評価されている。国内外のホームセンターを中心に販路拡大、取引量が増加する見込んでいる。
<4433> ヒトコムHD 2210 -170大幅反落。前日の昼頃に第3四半期決算を発表、累計営業益は36.5億円で前年同期比43.0%増となり、通期予想は従来の35億円から44.2億円前期比40.4%増に上方修正した。EC・TC支援事業などが底堅く推移したほか、実店舗等での販売促進活動の縮小傾向も底打ちに転じているようだ。ただ、上半期までの状況から業績上振れは想定線、株価も高値圏にあったことで、目先の出尽くし感につながったようだ。
<9716> 乃村工芸 884 -72大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は0.9億円で前年同期比93.3%の大幅減益となっている。つれて、上半期予想は従来の15億円から収支均衡へ、通期では50億円から25億円に下方修正している。飲食店舗や商業施設の臨時休業、店舗の新装・改装計画やイベント計画の中止・延期などが多く発生し、売上高の減少につながっている。想定以上の収益回復の遅れをネガティブ視する動きが優勢に。
<7513> コジマ 679 -45大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業益は67.5億円で前年同期比95.2%増となった。ただ、上半期実績の同3倍に対して、3-5月期は16.4億円で同7.9%減だった。通期予想や配当計画は据え置いており、業績急回復にも一巡感が意識される形に。また、同時に発表した6月の月次動向では、既存店売上高は前年同月比23.9%減となっており、8カ月ぶり前年割れとなった前月から減少率が拡大している。
<6432> 竹内製作 2941 +294大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は42億円で前年同期比41.2%増益、通期計画は121億円で前期比8.4%の減益計画であり、想定以上に好調なスタートとなる形になっている。生活インフラの公共工事が欧米ともに活況、特に米国では住宅関連工事が旺盛で、製品需要が好調に推移したもよう。3月高値からは調整基調が続いていたこともあって、見直しの動きへとつながっている。
<9418> USENNEX 2770 +331大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、営業利益は125億円で前年同期比49.0%増と大幅増益になった。上半期実績の同35.0%増から増益率は一段と拡大。店舗サービス事業および業務用システム事業はコロナ禍から着実に復調傾向、のれん償却完了も増益率の拡大要因に。上半期決算時に上方修正した通期予想155億円、前期比42.4%増は据え置いているが、年間配当金は従来計画の8.5円から12.5円に増額。
<3697> SHIFT 19300 +2540大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は26.4億円で前年同期比60.8%増益となっている。3-5月期は11.5億円で同2.9倍と急拡大したことで、直近2年間との比較でも進捗率は高まる形に。コロナ影響で低下していた稼働率が回復、エンジニア単価なども向上している。上半期までは進捗率の低さも意識されていたが、3-5月期の収益拡大で、業績計画達成の可能性が高まったとの見方に。《ST》