自動車のオプションパーツでもサブスクリプション化が始まる

2021年7月7日 08:42

 世界的な新型コロナウィルス感染拡大の影響から新車販売台数が低迷している中、自動車メーカーは収益を増やすためオプションパーツをサブスクリプション化することに目を向け始めた。BMWはシートヒーターなどに月額料金を設定する案を打ち出し、メルセデスベンツもサウンドスケープのサブスクリプション化を検討している。

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 サブスクリプションは、近年は動画配信や音楽配信サービスなどで広がってきたが、日本では古くから新聞や雑誌などの定期購読料として親しまれてきたサービスでもある。

 最近はデータやソフトウェアといったデジタル領域での拡大のほか、家具やサプリメント、そしてクルマにまでサブスクリプションが広がっている。

 消費者にとって、使いたい分だけ支払う従量課金制のサブスクリプションは、無駄な出費を抑えられるためありがたいサービスだ。そしてこのサービスが、クルマのオプションにまで広がろうとしている。

 クルマのオプション装備には、欲しいけどいつも使うものではないからと、購入を見送っていた人も多いのではないだろうか。それがサブスクリプションで購入できるとなればメリットもあるはずだ。

 最近では、ネットワークを介してクルマの機能をアップデートする車種が登場してきたが、このような車種であれば、使いたいオプションパーツを使った分だけ料金の支払いが可能になる。

 例えばBMWでは、「シートヒーター」「アダプティブ・ハイビーム(自動ハイビーム機能)」「アダプティブ・サウンド・デザインで選択できるエンジンサウンド音」「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」の使用をサブスクリプション化するという。

 これらのパーツが必要ない人は、当然これらのパーツがインストールされないため安くクルマを購入できる。そして機能が必要となったら、サブスクリプション契約を新たに結べば、ロックが解除されて使用できるというわけだ。

 この仕組みは、ユーザーにとって好きな時に好きな分だけ料金を払うため、クルマ購入が安く抑えられる。メーカーにとっては、クルマを販売した後も、定期的に収益を確保できるため、双方に対してサブスクリプションは大きなメリットがある。このようなサービスがこれから加速すれば、方法次第で今より安くクルマを購入できるだろう。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る

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