プログラミング年収1位のR言語、副業にも最適
2021年5月28日 08:44
数あるプログラミング言語の中でも、現在年収1位となっているのがR言語だ。本記事では、プログラミングの副業にも最適なR言語について紹介する。
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■R言語は統計解析に特化しているのが特徴
TECH Streetが2020年12月に発表した、2020年プログラミング言語別年収ランキングにおいて1位となったのがR言語だ。20代(476万円)、30代(569万円)、40代(753万円)と幅広い世代で1位を獲得し、その注目度の高さは顕著だった。副業においても、高収入が期待できるだろう。
R言語は、ニュージーランド・オークランド大学のロス・イハカとロバート・クリフォード・ジェントルマンの両氏によって開発された。1993年頃にオープンソースのプログラミング言語として登場し、統計解析に特化した特徴を持っている。そのため、公開当初は学術や研究分野で多く使用されるようになった。
R言語はOSを選ばず、比較的シンプルとされるPythonなどよりもさらにソースコードがシンプルである。プログラミング言語としての習得難易度自体は高くないものの、運用との関連性から扱える人材はまだ多くない。この需給ギャップが、プログラミング言語別で高年収となっている理由でもある。
統計解析に特化したR言語の需要が高いのは、AI、機械学習、ディープラーニングといった先端技術と密接に関係しているためだ。これらのテクノロジーは、今やビジネスシーンにおいても必須となってきている。そしてその需要と連動して、R言語を扱える人材も多くの分野で求められているのだ。
■R言語の習得はビジネスパーソンとして強力なスキルになる
R言語で最も多い求人は、データサイエンティストである。AIエンジニアにも対応できるR言語だが、他のプログラミング言語のようにシステム開発とは直接関連付けられない。むしろ、ビジネス全体のマネジメントをサポートする強力なスキルだ。
データサイエンティストとは、ビッグデータなどの統計解析を元に、意思決定をサポートする仕事である。システム開発のエンジニアとは異なり、プログラミングスキルに加えてビジネスマインドも重要だ。
現在ではビジネス全般において、膨大なデータを用いた合理的マネジメントは不可欠である。AIも単純な業務の自動化だけではなく、将来的には統計などの情報分析でも積極的に用いられていくだろう。この時、R言語と統計解析の知識があり、かつビジネスマインドもある人材が求められるのだ。
ディープラーニングは機械学習、そしてAIのサブカテゴリーといった関係にある。これらは統計データを元に合理的判断を下すシステム作りを目指す点で共通しており、ここでもR言語が用いられる。R言語は汎用性が低い印象を持たれるが、統計データを使用するAIをはじめとした先端技術においてはむしろ汎用性は高い。
このように、R言語は一般的なシステムエンジニアの枠にはとらわれないプログラミング言語である。そのため、エンジニアよりもマネージャーを目指す方の副業やスキルアップに最適だ。(記事:西島武・記事一覧を見る)