コロナ関連の破たん1375件に 4月は3カ月連続で最多更新 東京商工リサーチ
2021年5月8日 16:51
東京商工リサーチは7日、コロナ禍の影響で経営破たんした国内事業者数が、累計で1,375件(負債1,000万円以上)に達したと発表。4月は154件が確認され、3月の139件を上回り3カ月連続で最多を更新。7日には3度目の緊急事態宣言の延長と対象地域の拡大が決定された。国内では変異型の拡大を受け感染者は減らず、また先進国としてはワクチンの供給が遅れており、休業等要請を受ける事業者で諦め型破たんが止まらない。
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東京都は8日、都内で新たに確認された新型コロナウイルス感染者数が1,121人だったと発表。7日までの1週間における新規感染者数の1日当たり平均は766人で、前週の773人から減ったものの、連休中は検査数が少なかったことによるとの見方が強い。
大阪府は7日、新たに1,005人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表。また、1日当たりで過去最多となる50人の死亡が新たに確認され、大阪府内で亡くなった人の数は7日までの累計で1,655人になった。医療体制の逼迫が続き、自宅待機中に亡くなる人が増えている。
政府は7日、当初11日までとしていた緊急事態宣言を31日まで延長することと、対象地域に愛知と福岡を加えることを決定した。デパート等への休業要請を時短営業へ、大規模イベントを原則無観客から定員50%以下等へそれぞれ緩和した一方、飲食店への酒類の持ち込みを不可とした。「まん延防止等重点措置」も同様に延長し、対象地域に北海道、岐阜、三重を追加する一方、宮城を外すことを決定。
新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間8日午前11時時点で1億5,647万人超、死者数は326万人を超えた。国別の最多は米国の3,264万人超、次いでインドが2,149万人、ブラジルが1,508万人。以下、フランス580万人、トルコ499万人、ロシア480万人、イギリス444万人と続く。
インドでは7日、1日当たりの新規感染者数が41万人超と過去最多となり、死亡者数も3,900人超だったと発表された。感染が都市から農村へ広がる中、全国的に医療体制が危機的な状況に陥っている。日本政府は7日、インドからの入国者について、入国後の待機期間のうち前半6日間は検疫所指定の施設で隔離することを決定した。
かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスに関連する経営破たん事業者数が、7日16:00時点で1,375件に達したと発表。このうち1,301件が負債1,000万円以上の私的整理ないし法的整理。破たん企業が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで1万7,177人。
飲食関連、宿泊、旅行、建設、小売業などを中心に、コロナ禍による厳しい状況が1年以上続いている。破たん事業者の規模は、従業員数20人未満が86.7%を占めるなど小規模事業者が多い。一方、50名以上の破たんも、2021年1月以降だけで12件が確認されている。昨年5月頃から政府保証の融資などで資金繰りを維持した事業者の一部で返済期限が到来しており、借入をさらに増やすか諦めて倒産するかの判断を迫られている。(記事:dailyst・記事一覧を見る)