JR九州、鹿児島中央駅西口で大型複合施設開発 2023年春に開業へ
2021年4月29日 07:58
JR九州は、鹿児島県鹿児島市武のJR鹿児島駅西口で商業施設とオフィスで構成する大型副業施設を建設する。鹿児島市などと進める西口まちづくりの中核となる施設で、2023年春の開業を目指す。さらに、第2期計画として定住人口の拡大を狙い、マンション開発も検討している。
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複合施設は、約6,500平方メートルの敷地に建てられる地上10階建て延べ約2万5,400平方メートル。1~3階が店舗面積約4,000平方メートルの商業施設、4~10階が賃貸面積約1万3,500平方メートル、鹿児島市内最大級のオフィスとなる。完成すれば西口に新たなランドマークが出現する。
5層6段の立体駐車場を併設し、約240台の車を収容するほか、複合施設の2階から鹿児島中央駅改札へ歩行者用デッキで接続する。今秋に建設工事に着手し、2023年春の開業を目指す。第2期のマンション建設は約3,000平方メートルの隣接地で計画されている。
JR九州は当初、複合施設の2020年完成を目指していたが、三反園訓前鹿児島県知事が隣接する県有地を県総合体育館用地の候補に挙げたため、計画着手が遅れていた。鹿児島中央駅周辺では東口の再開発施設「鹿児島中央タワー」で商業施設の一部が先行開業したばかり。西口に複合施設が登場すれば商業集積とにぎわいが高まると期待されている。
鹿児島市は、九州新幹線が発着する鹿児島中央駅からいづろ・天文館地区周辺が中心市街地。九州新幹線の開業が大きなにぎわいをもたらした一方、郊外型ショッピングセンターの進出やインターネット通販の拡大で先行きを楽観できない状態が続いている。
このため、鹿児島市などは玄関口に当たる鹿児島中央駅周辺で道路改良と再開発を進め、にぎわいを創出しようとしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)