北興化、C&R社、インテリックスなど/本日の注目個別銘柄

2021年4月9日 16:45


<7544> スリーエフ 329 +32大幅反発。前日に21年2月期の決算を発表、営業利益は1.6億円で前期比54.6%減益、3月18日の下方修正水準で着地している。一方、22年2月期は3.5億円で同2.1倍と急回復の見通しになっている。個店力強化に加え、加盟店の品揃え拡充や販売促進に対する経費支援を継続して強化することで、個店平均日販と加盟店利益の継続的な向上を目指すとしている。想定以上の収益見通しを積極的に評価する動きが先行。

<7513> コジマ 771 +58大幅反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は51.1億円で前年同期比3倍の水準となった。直前に通期予想とともに上方修正を行っており、業績数値にサプライズはない。一方、発行済み株式数の0.64%に当たる50万株、5億円を上限とする自社株買いの実施を発表、決算発表後の出尽くし感も警戒されていた中、ポジティブな反応へとつながっている。また、3月の既存店売上高も前年同月比25.7%増と好調を持続。

<4763> C&R社 1573 +167大幅反発。前日に21年2月期決算を発表、営業利益は24.5億円で前期比17.4%増、1月の下方修正値23億円を上回った。また、22年2月期は28.5億円で同16.4%増と連続2ケタ増益を見込む。年間配当金も前期の16円から17円に引き上げる計画。クリエイティブ分野を中心にベース事業は2ケタの伸長を予想している。同時に発表した中期計画では、24年2月期営業利益35億円を目標としている。

<4992> 北興化 1118 -159大幅続落で下落率トップ。前日に発表している第1四半期決算がネガティブなインパクトにつながっているようだ。営業利益は10.8億円で前年同期比19.3%減益、通期では2ケタ増益予想となっており、想定以上に低調なスタートと捉えられている。主力の農薬事業の販売減少が減益決算の主因。国内販売における水稲用育苗箱剤の受注減ならびに製造受託における海外からの原材料の入荷遅れなどが響いているようだ。

<8940> インテリックス 776 +100ストップ高比例配分。前日に第3四半期決算を発表しているが、同時に公表した通期業績見通しがポジティブサプライズと捉えられているもよう。通期営業利益は20.7億円で前期比87.0%増と大幅増益の見通し。第4四半期において、東京都港区六本木の物件などの売却により、利益を大きく押し上げる見通しになっているもよう。また、中古マンション再生流通事業なども販売件数は順調に推移しているようだ。

<9418> USENNEX 2452 +242大幅続伸。前日に上半期決算を発表、営業利益は80.2億円で前年同期比35.0%増となり、第1四半期の同23.2%増から増益率は拡大した。つれて、通期予想は従来の110億円から155億円、前期比42.4%増にまで上方修正した。通信事業やコンテンツ配信事業がユーザー数拡大により想定以上に伸長しているほか、グループ全社で原価、販管費の圧縮と生産性改善に取り組んだ効果なども奏効しているもようだ。

<3697> SHIFT 15000 +1520大幅反発。前日に上半期決算を発表、営業利益は14.9億円で前年同期比19.8%増となり、従来計画の12億円を上回る着地になっている。第1四半期は減益決算であったため、想定以上の収益改善と捉えられている。一時的に低下していた稼働率の改善が業績上振れの背景となっているもよう。通期計画は34億円で前期比44.5%増を据え置いているが、上半期決算を受けて、上振れが想定される状況にもなっているようだ。

<2651> ローソン 5060 -280大幅続落。前日に21年2月期決算を発表、営業利益は409億円で前期比35.1%減、ほぼ市場想定通りでサプライズはない。国内コンビニやエンタメ事業が伸び悩んだ。一方、22年2月期は500億円で同22.3%増を見込み、市場予想は10億円程度下振れる。決算のポジティブインパクトが限定的な中、東京都の「まん延防止措置」要請表明などを懸念した小売セクターの軟調な流れが波及する形に。

<3382> 7&iHD 4312 -112続落。前日に21年2月期決算を発表、営業利益は3663億円で前期比13.7%減、ほぼ市場想定通りの着地だが、12-2月期は前年同期比23.3%減と減益率が拡大した。海外コンビニ事業での改装費用増加やM&A関連費用発生が背景。買収会社の取得時期変更で、今期計画は現時点で未定だが、Speedwayは第2四半期から連結化されるとみられている。決算インパクトは限定的だが、小売セクター軟化の流れに。

<9983> ファーストリテ 87890 -3090急反落。前日に第2四半期決算を発表、12-2月期事業利益は681億円で前年同期比39%増となった。国内外での粗利益率改善が進み、市場予想を上回った。通期計画は従来の2650億円から2750億円に上方修正、国内ユニクロでの値下げの影響が懸念されたなか、安心感が強まる状況に。ただ、サプライズは限定的、株価水準の割高感や日銀ETFの買い入れ変更の今後の影響なども意識され、出尽くし感からの戻り売りも。《ST》

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