アクサ生命と住友生命、介護のトータルコーデサービスを全国展開へ
2021年4月2日 07:39
アクサ生命保険(東京都港区)と住友生命保険相互会社(大阪府大阪市)は1日、高齢者介護のトータルコーディネートサービス「ウェルエイジングサポートあすのえがお」の提供を、全国で開始した。介護に関する相談だけでなく、介護予防や資産管理の支援などまで包括的に提供する。
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対象は、両社の営業店舗で契約した個人保険の契約者、被保険者とその家族で、地域や年齢は問わない。
専門のパートナー企業を通じて各サービスを提供。介護施設に関する情報収集や相談、介護用品の購入、緊急通報サービスによる見守りや駆け付けの利用といったメニューをそろえている。
身体機能改善に役立つ水中教室や、振り付きコーラス教室など介護を受けないための予防サービスも展開する。また、AI搭載ロボットを通じたコミュニケーションの充実化など、QOC(クオリティオブライフ)向上の支援も行うと言う。
高齢者にとって関心の高い、資産管理のサポートも行う。信託契約による財産管理の相談や、シニアサポート団体への任意後見・身上監護の利用相談、弁護士への相談などもワンストップで提供する。
両社は2019年10月から東京・大阪周辺の一部地域で「ウェルエイジングサポートあすのえがお」を先行案内していた。試験運用期間を経て、4月から対象を全国に拡大した格好だ。今後は介護を受ける側だけでなく、介護を行う側のニーズにも対応するサービスを検討していく。
厚生労働省の発表資料によると、日本人の2019年の平均寿命は女性が87.45歳、男性が81.41歳と8年連続で過去最高を更新している。寿命が延びていく中で、高齢者に関連する新たな商品やサービスが続々開発されている。介護や保険だけでなく、IoTを通した遠隔見守りシステムや、高齢者向け配食などがそれだ。
サービスの名称に使われた「ウェルエイジング」は高齢化社会の中で注目の高まっているキーワード。運動や食事など健康管理を上手に行い、加齢の質を上げて「豊かな人生」を送ろうという考え方をあらわしたものだ。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)