PHP、不正なコミット発生を受けてリポジトリをGitHubへ移行
2021年3月31日 18:07
headless 曰く、 PHPメインテナーのNikita Popov氏は3月28日、独自にgitインフラストラクチャーを維持するのは不要なセキュリティリスクになるとして、git.php.netを廃止してこれまでミラーだったGitHubのリポジトリを正規のリポジトリにする計画を発表した(PHPのニュース記事、 The Registerの記事)。
GitHubへの移行のきっかけとなったのは、3月28日にPHPクリエイターのRasmus Lerdorf氏とPopov氏の名前で不正なコミットが行われたことだ。不正なコミットに含まれるのは、User-Agent HTTPヘッダーの文字列が「zerodium」から始まっている場合にヘッダー内のコードを実行するコード。まずLerdorf氏の名前でコミットされ、Popov氏がコミットを取り消したが、Popov氏の名前で取り消しが取り消されている。まだ攻撃の全容は明らかになっていないが、個別のアカウントが侵害されたのではなく、git.php.netのサーバーが侵害されたとしか考えられないという。そのため、調査を続ける一方でGitHubへの移行を決めたとのこと。
GitHubに移行することで、リポジトリへの書き込みアクセスを行うにはphp organization(組織アカウント)のメンバーに含まれるGitHubアカウントが必要となる。まだ組織アカウントのメンバーになっていない場合や、可能なはずのアクセスができない場合にはPopov氏に連絡してほしいとのこと。なお、組織アカウントのメンバーになるには2要素認証を有効にする必要があるとのことだ。