JR九州、長崎駅ビル建設工事に着工 全面開業を2023年秋に前倒し
2021年3月16日 17:14
JR九州は、長崎県長崎市尾上町で新しい長崎駅ビルの工事に着手した。11月に開業予定の大型コンベンション施設や、2022年秋の九州新幹線西九州ルート開業などに合わせた街づくりの一環で、全面開業時期を2023年秋に前倒しする。開業すれば長崎市の玄関を一新する新たなランドマークの登場となりそうだ。
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駅ビルは地上13階建て延べ約10万2,000平方メートル。高さは60メートルとなる。1~4階と一部5階に約4万1,000平方メートルの商業施設、7~13階に客室数約200のホテル、5~6階にオフィスが入る。駐車場は約900台分を新たに確保する。
オープンは当初計画で2023年春に商業施設や駐車場の一部、ホテルなどを先行開業し、2025年度にホテルを含めて全面開業する予定だったが、開発工程を見直して工期を短縮し、全面開業の時期を早めた。開発規模自体に大きな変化はないが、当初計画で1~3階に入居する予定だった商業施設を4階にも広げるなど館内の配置も一部手直ししている。ホテルは外資系のマリオット・インターナショナルと提携に向けて協議を進めている。
長崎駅の改札口前では、高架下を利用した商業施設の建設工事も始まった。広さ約4,400平方メートルに約50の食物販、ご当地グルメの飲食、土産物店などが入居する予定で、営業面積は約2,200平方メートルとなる見通し。
長崎駅周辺は大型コンベンション施設や九州新幹線西九州ルートの開業で大きな変貌を遂げようとしている。長崎市は江戸時代から続く港町の歴史、異国文化を持つ九州を代表する観光地の1つだが、造船業の不振などから急激な人口減少にさらされているだけに、相次ぐ大型開発を市の苦境を打開する決め手にしたいと期待している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)