ラジオ番組「宇宙戦争」でパニックは起きていなかった 報道原因で有名に
2021年3月6日 08:17
米国で1938年に放送されたラジオ番組「宇宙戦争」のリスターなたちが、火星人の襲来を事実と思い大規模パニックを起こしたという話は、某英語教材広告の影響により日本でもよく知られている。しかし、このパニックは都市伝説であって、実際には起きていなかったことが判明している。なお米国でこの伝聞が広まったのは、当時の新聞が原因にあったという(Slate、GIGAZINE)。 Slateの記事によれば、当時のラジオは出版からの収入を奪う存在であったという。そのため新聞は、ニュースソースとしてのラジオの信用を傷つける意図で、新聞側はパニックをセンセーショナルに取り上げ、ラジオは無責任で信頼できないと広告主などに示す目的があったという。 具体的にはNew York Timesは「Terror by Radio」という社説を掲載。この中では実際のニュース速報とまったく同じ方式でと血まみれのフィクションを織り交ぜて放送したとして「宇宙戦争」を流したラジオ関係者を非難している。新聞業界の業界誌であるEditor and Publisherも「ニュースの仕事を遂行する能力が証明されていない媒体を介して、不完全で誤解される内容が伝わったのはニュースの危機だ」と伝えたとしている。