アルチザ、昭光通商、オイシックスなど/本日の注目個別銘柄
2021年3月5日 15:51
<3031> ラクーンHD 1820 -70大幅続落。前日に第3四半期決算を発表した。累計営業利益は9.6億円で前年同期比82.0%の大幅増益となった。通期予想は11.8-12.7億円のレンジを維持しており、進捗率は75.5-81.3%と順調に推移。EC事業の流通額増加が続いているようだ。ただ、上半期も同81.4%増と大幅増益、好業績は十分に織り込まれている状況。サプライズの乏しい決算を受けて出尽くし感が強まる展開になっているようだ。
<5714> DOWA 4255 +85急反発。SMBC日興証券では投資判断を「2」から「1」に、目標株価も4000円から5300円に引き上げている。関連会社の藤田観光は自力再建への道筋をつけており、最悪期を脱したと考えているもよう。また、21年3月期は、太陽光パネル向けの銀粉、堅調な環境・リサイクル事業、自動車関連製品のペントアップ需要が業績を下支えと予想。今後、株主還元を積極化すれば、一段の高い評価が得られると指摘している。
<7313> TSテック 3270 +185大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に、目標株価も3600円から4000円に引き上げた。コストコントロールの秀逸さに加え、ホンダの四輪車生産の回復モメンタムの強まり、系列内外での拡販可能性の高まりなどを評価する。22年3月期以降を見据えると株価の割安感が強いと判断。22年3月期営業益は420億円、前期比44.8%増と大幅増を見込む。
<6778> アルチザ 1848 +218大幅反発。前日に上半期決算を発表。営業益は6.7億円で前年同期比2.6倍と急拡大、12-1月期は53.0%増と大幅増益基調が続いた。3月1日に上方修正した通期予想水準7.8億円に対する進捗率も高く、さらなる上振れ期待が高まる状況に。また、NTTドコモが30年に向けて技術開発を進める5G evolutionおよび6G分野における3GPP標準化業務において協力することになったとの発表も期待材料に。
<9262> シルバーライフ 2033 -145大幅続落。前日に上半期業績予想の上方修正を発表、営業益は従来の4.5億円から6.1億円に引き上げている。FC加盟店が順調に売り上げを伸ばしているほか、新工場の稼働遅れによる先行費用の発生遅延なども背景に。第1四半期も同66.4%増と大幅増益決算であったことから、上方修正値は想定線と捉えられた。経費の期ずれも上振れの要因になっていることで、通期上振れ幅は限定的になるとの見方も。
<1928> 積水ハウス 2150 +89大幅反発。前日に21年1月期決算を発表、営業利益は1865億円で前期比9.1%減益、上半期にコロナの影響が響いたが、下期には順調に回復し、1800億円程度の市場予想をやや上回る着地に。一方、22年1月期は2000億円で同7.2%増益の見通しとしている。ほぼコンセンサス通りの水準だが、安心感が先行する形に。また、最大150億円の自社株買い実施を発表、市場の期待を上回る水準と捉えられているようだ。
<8090> 昭光通商 802 +82大幅反発。丸紅系のSKTホールディングスがTOBの実施を発表。TOB価格は796円、買付予定数の上限は設けておらず、同社株の非公開化を目的としている。買付予定数の下限は566万2898株、親会社の昭和電工は316万306株をTOBに応募するようだ。TOBに対して同社は、積極的に推奨できる水準の価格に達していないとして応募を推奨せず、応募するか否かについては株主の判断に委ねると説明している。
<3182> オイシックス 2556 -220大幅続落。東海東京証券では投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価を4400円から3150円に引き下げていることが売り材料視されている。業績の大幅増益は織り込まれているものと判断、22年3月期業績は増収増益幅が縮小すると予想しており、株価のモメンタムは弱まると想定のようだ。22年3月期営業利益は前期比9.6%増の76.6億円と予想している。《ST》