ダイヤHD、ナルミヤ、ひらまつなど/本日の注目個別銘柄
2021年3月3日 15:33
<4028> 石原産 907 +64大幅反発。いちよし証券ではレーティング「A」を継続で、フェアバリューを1500円から1800円に引き上げている。需要減少、スプレッド悪化、設備稼働率低下に苦しんできた酸化チタンの収益が、22年3月期に大きく改善する可能性が高まってきたと評価しているもよう。アジアで自動車塗料向けの需要が回復し製品市況が底打ち、同社でも3月1日に再度の値上げを打ち出し、一定程度の浸透は期待できるとしている。
<7412> アトム 905 -53大幅続落。株式の売出実施を発表している。筆頭株主のコロワイドが2000万株の売出、オーバーアロットメントによる300万株の売出を実施する。株式価値の希薄化にはつながらないものの、目先の需給悪化につながるものとして警戒されている。なお、コロワイドはA種優先株式の全株900万株の転換請求を実施しており、今回の株式売出、優先株転換で出資比率は41.2%に低下するもよう。
<9069> センコーHD 1039 +24急反発。2025年満期円建CB220億円の発行を発表。転換価額は1218円、潜在株式の比率は11.87%となる。主に物流センターへの投資資金など設備投資に充当する。一方、資金使途の一部として、発行済み株式の3.09%に当たる470万株、40億円を上限とする自社株買いも発表、本日の立会外取引で上限40億円規模の取得を実施。潜在的な希薄化にはつながるが、積極投資による業容拡大などを期待する動きに。
<7606> Uアローズ 1989 +57急反発。前日に2月の月次動向を発表。既存店売上高は前年同月比18.1%減と2ケタのマイナス成長が継続した。客数が同8.1%減少したほか、客単価も同11.6%低下した。緊急事態宣言の延長によるマイナスの影響が出ているもよう。同業他社比較では相対的に低調な推移が続く格好だが、前月の同25.4%減からは減少幅が縮小し、前年2月のハードルが高かったこともあり、短期的なあく抜け材料につながっている。
<6016> ジャパンエン 1127 +150ストップ高。尾道造船が商船三井近海向けに建造する17,500dwt型近海船向け主機関として、6UEC35LSE-B2機関3台を受注したと発表した。本船は温室効果ガス規制EEDIフェーズ3を先行適用する環境負荷低減船。一部で採用されている技術は、今後の規制強化に応じてGHGを削減することが可能な高いポテンシャルを有している。短期的な業績インパクト期待のほか、高い環境技術など評価される流れに。
<2764> ひらまつ 206 +23大幅反発。創業者で元代表取締役社長の平松氏が設立・運営するひらまつ総合研究所から提起されていた損害賠償等請求訴訟について、3月1日に和解が成立し、円満に全ての紛争が解決したと発表している。総額12.4億円の請求を内容とする訴訟が提起されていたが、1.7億円の支払いなどで和解したもよう。リスク要因の払しょくによって、買い安心感が強まる形になっているようだ。
<9275> ナルミヤ 1175 +112大幅反発で上昇率上位に。前日に2月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比14.5%増、4カ月ぶりのプラスに転じている。1月は同18.4%減と大きく落ち込んでいたため、急速な回復にポジティブなインパクトが先行している。1月に同32.0%減と大幅に落ち込んだ客数が同6.4%増と回復している。中旬以降の気温上昇で春物衣料が好調であったほか、卒業入学式向けのオケージョン商品も好調に推移。
<6879> イマジカG 543 +27大幅反発。先に株式譲渡を示していた米国連結子会社の譲渡実行の見通しが立ったとして、今期最終利益の上方修正を発表した。株式譲渡を含む特別利益約40億円を計上、一方で、希望退職者募集の費用15.6億円を特別損失に計上することで、最終利益は従来の11.5億円の赤字から一転、22億円の黒字に上方修正した。無配予想に変更はないが、リストラによる来期収益回復期待なども高まり、プラス材料視された。
<9983> ファーストリテ 104950 +250小反発。前日に2月の月次動向を発表した。既存店売上高は前年同月比0.4%増、9カ月連続でプラス成長となった。客数が同0.1%増加のほか、客単価も同0.3%上昇した。在宅需要にマッチした商品の販売が好調だったほか、春物アウターやカットソーの販売も好調であった。増収率は低下しているが、前年ハードルなどを考慮すると順調な推移との見方も。ただ、同業他社も総じて改善しており、インパクトは限定的に。
<6699> ダイヤHD 2761 -699大幅反落。第三者割当による第2回及び第3回の新株予約権発行を発表している。新株予約権がすべて発行された場合に交付される株式数は77万株となり、希薄化率は9.96%となる。潜在的な希薄化を懸念する動きが先行へ。割当先はモルガン・スイタンレーMUFG証券。なお、調達資金は約26.3億円となり、パワーコンディショナ及び蓄電システムの設計開発や設備増強などに充当する計画のようだ。《ST》