アメリカの教育に学ぶ、子供の個性を伸ばすためにやるべきこと・やめること
2021年3月2日 07:41
子供の教育において個性を伸ばすことが大切だと言うことは、一般的にも知られていることではないだろうか。個性を伸ばす教育は単に個性的な子を育てるためではなく、自分で考えて行動する力や、自分はどうなりたいのかを考える力に繋がっていく。
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だが日本では社会の目を気にするあまり、子供が個性を発揮しづらい環境にある。今回は、逆に個性的であることが良いこととされているアメリカの教育から、個性を伸ばす秘訣を探っていこう。
■子供が本当に好きなことを知っておくこと
社会は右利きの人が有利にできているから、子供が左利きでも右利きに矯正するといったことがかつては行われていた。しかし、本来の左利きのまま生活できたなら、その子供はもっと上手に絵を描けていたかもしれない。これは極端な例かもしれないが、社会のしきたりに合わせようとすると、子供の個性をつぶしてしまうことがある。
もっと身近なことで言うならば、お蕎麦もフォークで食べることが好きな子供がいるとする。外で食べる時にはそれはできないので、家でも箸の使い方はしっかり教えなければいけないだろう。しかし、たまには本人のやりたい方法で食べさせてあげるのが良い。社会のルールはしっかり教えた上で、親は本人がどうしたいのかを知っておいて、たまには尊重してあげるのがよいのだ。
■自由度の高い環境を用意してあげる
練習の厳しい強い野球チームは全員が坊主のことが多い。そうすることで団結力が増して野球チームとしては強くなるのかもしれないが、個性を伸ばすといった観点ではよくない。上手くなるためにプロが前もってやるべきことを教えてくれれば、上手くはなるかもしれないが、個性や楽しさは育ちにくい。
スポーツでも音楽でも、個性を伸ばしたいのであれば一旦は上手くなることを置いておいて、自由度の高いレッスンにしてみてはどうだろうか。上手くなるためのノウハウを教えるのではなく、子供自身がどうしたいのかを聞き出すようなものが良い。まずは楽しんだり、冒険したりしてみる遊び心を子供には知っていてほしい。
■子供にラベル付けをしない
日本の文化では身内を下げて謙遜する文化が根強い。他人と話す時には自慢よりも謙遜の方が受けるからだろう。しかし、「うちの子は勉強もあまりできなくて・・」と親が言っているのを聞いた子供は、どう思うだろうか。「自分は勉強ができないんだ」と自分にレッテルを貼ってしまうのではないか。
だからと言って自慢ばかりしていても、人からはよく思われないだろう。では、「うちの子はできない」で終わらせずに「勉強は苦手ですけど、家で練習中です」という言い方にしてみてはどうだろうか。子供の得意・不得意はいつ変わってもおかしくない。それならば、現在だけでなくこれからの未来につなげていくような言い方にすれば、子供も自信を失わずに済む。(記事:双風サキ・記事一覧を見る)