初心者でも可能!? 副業で始めるAI開発

2021年2月25日 16:42

 プログラミングの副業は、2021年も強い関心を集めている。中でもおすすめなのは、AI開発だ。本記事では、AI開発の副業について紹介する。

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■AI人材は世界的に不足

 日本は、ITなど先進技術において、世界から遅れをとっているとの意見は依然として強い。だがAI人材においては、日本に限らず世界的に不足しているのが現状だ。それは、AI技術にそれだけの可能性が秘められているからでもある。

 少し古い資料となるが、みずほ情報総研は2019年に、「IT人材需給に関する調査」を発表している。これによれば、AI人材における需給ギャップは、2018年で平均3.4万人だったものが、2030年には、最大で平均14.5万人になると試算された。

 こうした状況から、政府も将来を見据えたAI人材の育成に力を入れている。だが、日本には同時に深刻な高齢化社会問題もある。若い世代が減少していく中で、AI人材の育成を行ったとして、将来的な需給ギャップを埋められるに至るかは判断が難しい。

 足りない人材を確保するには、既存の人材をシェアすることが有効な解決方法の1つである。ここでスポットライトを浴びるのが副業人材だ。「働き方改革」と副業推進は、労働の流動化とも言い換えられる。そして、それはAI人材不足問題とも密接に関係しているのだ。

■初心者でも副業でAI開発は十分可能

 マーケティグフルサポートは2月9日、「副業者の実態調査」の結果を発表した。これによれば、本業の補助として副業を継続する人と、独立志向の強い人で2極化する傾向が見られた。先行きの不透明な現代において、中長期的に安定した収入を確保したい狙いが伝わってくる。

 AI人材の不足、中長期的に安定した収入、独立志向。この3つの要素から、プログラミングに興味があるなら、AI開発の副業がおすすめなのだ。しかし、初心者では難しいと考えて敬遠することも理解できる。

 確かに、高度なAI開発には専門のプログラミング言語を学び、複雑な数式を扱わなければならない。だが、現在では初心者でも段階的にAI技術を学び開発できる環境が整ってきている。

 SONYが提供する「Neural Network Console」は、AI開発をサポートするツールだ。スキルや開発費用が足りないユーザーでも、簡単な操作でアイデアを形にできる。勉強と並行しながら、段階的にAI開発のレベルを上げていくことが可能なのだ。

 また、「AI人材」と一口に言っても、開発者や研究者だけではない。AIサービスを、包括的にマネジメントできる人材も必要となってくる。企画、運営といったプロデューサー的役割も不可欠なAI人材である。

 “商材を売る”という考え方は営業の普遍的なものだ。しかし、AI競争の時代になれば、ユーザーのニーズをより正確に把握する能力が求められるだろう。将来的な可能性を秘める、AI開発。2021年から副業を始めるなら、ぜひ選択肢の1つに加えていただきたい。(記事:西島武・記事一覧を見る

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