ミツバ、APHD、松尾電機など/本日の注目個別銘柄
2021年2月12日 16:19
<9470> 学研HD 1893 +174大幅続伸。一昨日に第1四半期決算を発表、営業利益は19.3億円で前年同期比67.8%増と大幅増益となっている。据え置きの通期予想は前期比10.3%増の56億円であることから、新型コロナの感染長期化による影響懸念も残っていたなかで、想定以上に強い増益スタートになる形に。出版コンテンツ事業の収益が大きく改善したほか、教室・塾事業も増収増益となっている。
<4587> PD 5820 -560大幅反落。一昨日に20年12月期の決算を発表、営業損益は69.9億円の黒字と前期比78.8億円の収益改善になっている。ただ、1月4日にすでに業績上方修正を発表しており、大きなサプライズはないもよう。一方、21年12月期の見通しは50億円以上の水準としている。新型コロナの感染収束不透明で保守的な予想としているが、足元の株価は高値圏にもあり、ガイダンスをネガティブに捉える動きが先行している。
<6969> 松尾電機 569 +80ストップ高比例配分。一昨日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は1.3億円となり、前年同期比1.6億円の損益改善となっている。また、通期予想は従来の1億円から1.8億円に上方修正、自動車生産の回復に加えて、原価低減や一般管理費の抑制なども寄与したようだ。個人投資家の関心も高まりやすい銘柄であるため、短期的な値幅取り妙味なども高まっているようだ。
<2767> フィールズ 493 -69大幅続落で下落率上位に。一昨日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は18.6億円の赤字となり、通期予想は従来の12億円の黒字から22億円の赤字に下方修正している。緊急事態宣言再発出などによってパチンコホールが新台購入を抑制する傾向が強まっており、新機種の販売を一部延期、販売台数の見通しを引き下げたようだ。足元で株価は高値圏にあったため、失望売りが優勢となっているようだ。
<6723> ルネサス 1282 +42続伸。一昨日に決算を発表、10-12月期Non-GAAP営業益は372億円となり、予想値の346億円を上回った。産業・インフラIoTの上振れや販管費の抑制などが主因。一方、1-3月期は売上高予想レンジの中央値を前提とすると442億円となり、前年同期比31.3%増の水準、市場の期待値を上回る。今後は半導体不足を背景とする値上げの進行を期待する見方も。本日は半導体関連株高の流れも支援に。
<3175> APHD 506 +80ストップ高比例配分。オイシックス・ラ・大地との資本業務提携を発表。今後の業績回復につながっていくとの期待感が先行した。社長を中心に第三者割当増資を実施、オイシックスもこれを引き受け、持株比率は5.56%となるもよう。ほか、投資ファンドなどへの優先株も発行する。オイシックスとは商品を共同開発するほか、食材の共同調達などでも協力、オイシックスの持つ販路や宅配ノウハウなどが活かせるとの見方に。
<7280> ミツバ 613 +100ストップ高比例配分。一昨日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は40.2億円で前年同期比37.2%減益となっているが、上半期21.2億円の赤字から黒字に転換し、通期予想は従来の6億円から60億円にまで大幅上方修正している。中国が引き続き堅調に推移しているほか、日本、欧米エリアの売上高も復回復、コスト抑制も寄与しているようだ。業績修正幅の大きさがポジティブなサプライズにつながる形へ。
<9501> 東京電力HD 390 -20急落。一昨日に第3四半期決算を発表、累計経常利益は2356億円で前年同期比24.0%減益、市場予想を350億円程度下回る着地になっている。需要減少や競争激化の影響で需給・託送収支が悪化している。また、通期予想は引き続き未定としている。電力スポット市場の高騰や柏崎原発稼働期待などで、年初から株価は大きく上昇しているが、あらためて足元の環境の厳しさが認識される形にも。
<7762> シチズン 387 +18大幅続伸。一昨日に第3四半期決算を発表、累計営業損益は61億円の赤字だが、10-12月期は22億円の黒字に転換。通期計画は従来の140億円の赤字から105億円の赤字に増額、ほぼコンセンサス水準までの上方修正。第3四半期上振れ分のみの上方修正であり、一段の上振れなども期待されたようだ。時計の流通在庫正常化や工作機械の受注回復などが背景。収益水準は依然低いが、買い戻し先行の流れなどにはつながった。
<7203> トヨタ自 8413 +283大幅続伸。一昨日は取引時間中の第3四半期決算発表を受け、もみ合い展開だったが、本日は決算評価の動きが優勢になった。10-12月期営業益は9879億円で前年同期比54.3%増、通期予想は従来の1兆3000億円から2兆円にまで上方修正した。市場コンセンサスの1兆5000億円超を大きく上回った。収益体質の一段の高まりを受けて、今後の成長投資などがさらに強化できるとの期待も高まったようだ。《ST》