スクロール、ZOZO、JVCKWなど/本日の注目個別銘柄
2021年2月1日 16:13
<9508> 九州電力 923 -46大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は863億円で前年同期比2.8倍と大幅増益になっている。一方、従来700億円としていた通期予想を取り下げており、業績下振れ懸念など先行き不透明感が強まる状況となっている。取り下げの背景は、卸電力取引市場の価格高騰などの影響によって収支が悪化しており、現時点での合理的な算定が困難なためとしている。
<9064> ヤマトHD 2857 +256大幅反発。先週末に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は897億円で前年同期比79.2%増益となった。EC領域への対応力強化などによって宅急便の取扱個数が増加し、収益拡大につながっている。通期予想は従来の680億円から820億円、前期比83.4%増に上方修正。年間配当金も32円から35円に引き上げている。期待感などはそれ程反映されていなかったため、ポジティブな反応が先行する形に。
<5332> TOTO 6510 +720大幅高。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は171億円で前年同期比38.1%増益、上半期の同39.3%減から一転して大幅増益に転じている。国内リモデル事業や中国・米国事業が好調となっているようだ。通期予想は従来の310億円から390億円、前期比6.1%増に上方修正している。通期計画の未達懸念もあったなか、想定以上の足元の収益改善をポジティブ視する動きが優勢に。
<6632> JVCKW 201 +27大幅反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は20.6億円で前年同期比51.0%減となった。ただ、10-12月期は54.1億円で同5.3倍と急回復し、通期予想の20億円を上回った。通常、第4四半期に利益は偏重する傾向にあり、大幅な上振れが想定されている。カーナビやドライブレコーダーなどがアフターマーケット・OEMともに好調なごか、米子会社の無線システムの受注も順調に推移しているようだ。
<8005> スクロール 975 +150ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業益は前年同期比2.5倍の63.7億円となった。通期予想は従来の44億円から64億円、前期比3倍の水準にまで上積みした。新型コロナの感染拡大に伴う巣ごもり消費の拡大などで、通販事業、ソリューション事業およびeコマース事業の売上が好調に推移している。未定としていた期末配当金は44.5円にすると発表、年間配当金は52円で前期比42円の増配となる。
<9020> JR東 6561 -329大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業損益は278億円の赤字、第1四半期や第2四半期との比較で、赤字幅は大きく縮小している。一方、通期予想は従来の5000億円の赤字から5350億円の赤字に下方修正、緊急事態宣言の再発出などが影響のもよう。また、中期業績目標も実質下方修正、23年3月期営業利益5200億円に代えて、26年3月期4500億円目標などが公表されている。
<6762> TDK 16090 -790大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は451億円で前年同期比11.6%増、先行投資など販管費の増加もあって、市場予想に近い水準での着地に。通期予想は売上高を上方修正したが、構造改革など一時的費用の計上で、営業益は1100億円、前期比12.4%増を据え置いた。実質的には上振れとなるが、株価は計画比上振れを織り込んでいたとみられ、出尽くし感なども優勢となった。
<3092> ZOZO 3435 +502ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は139億円で前年同期比2.3倍となり、100億円弱の市場予想を大幅に上振れた。アパレルが在庫処分早期化を進めるため、ZOZOTOWNの活用が進んでいるもよう。通期予想も従来の395億円から415億円に上方修正、市場予想はほぼ会社計画線上だった。上振れ期待はそれほど織り込まれておらず、ストレートにポジティブな反応が強まった。
<6701> NEC 6430 +730大幅反発。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業利益は624億円で前年同期比倍増と急拡大、市場予想も200億円程度上回った。通期予想1500億円、前期比17.5%増は据え置いたが、90億円程度の超過ペースとなっているもよう。上半期までの未達懸念は大きく後退する状況となった。5G基地局向けの本格化などによりNWサービスなどが拡大のほか、新型コロナのマイナス影響なども圧縮のようだ。
<6981> 村田製 9721 -334大幅続落。先週末に第3四半期決算を発表、10-12月期営業益は1084億円で前年同期比36.3%増、市場予想を200億円強上回った。通期営業益も2500億円から2900億円に再度の増額修正。通期見通しも市場予想を200億円程度上回るが、3月からの調整を想定しており、1-3月期の収益水準は前四半期比鈍化を想定している。足元で業績期待が高かっただけに、短期的な出尽くし感が先行する形に。《ST》