ファーマF、FDK、リョーサンなど/本日の注目個別銘柄
2021年1月27日 16:25
<2929> ファーマF 2654 +343急騰。田辺三菱製薬と、自己免疫疾患に対する開発候補抗体について独占的ライセンス契約を締結すると発表。これに伴い、契約一時金として3.2億円の支払いを受けるほか、開発段階に応じた開発マイルストン、上市後の販売額に応じたロイヤルティと販売マイルストンの支払いを受けることになる。田辺三菱では重点疾患領域の免疫炎症領域において本抗体を重点プロジェクトと位置付けており、今後の収益寄与を期待する動きに。
<6955> FDK 1580 -185急落。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は13.7億円で前年同期比69.3%の大幅増益、据え置きの通期計画の13億円、前期比54.5%増を超過する状況になっている。ただ、10-12月期は4.1億円で前年同期比47.1%の減益に転じている。上半期までの進捗から業績上振れへの期待が高まっていたとみられ、10-12月期の収益水準鈍化が失望感を誘う展開になっているようだ。
<5809> タツタ線 750 -35大幅続落。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は31.8億円で前年同期比6.9%増益となり、通期予想も従来の32億円から34億円、前期比10.1%減に上方修正している。機能性フィルム販売量の想定以上の改善が上方修正の主因となっているもよう。ただ、上半期までの進捗から業績上振れは想定されていたとみられ、むしろ、1-3月期の収益鈍化見通しをマイナス視する動きが優勢のようだ。
<5981> 東製綱 1383 +124大幅反発。日本製鉄<5401>によるTOBに関して、本日にも反対の意向を表明することがわかったと一部で報じられている。日本製鉄では1株1500円でTOBを実施、出資比率を9.9%から19.9%まで高めることを目指している。これに対し、同社ではTOBの発表は一方的なものであるとし、近く意見を表明するとしていた。今後のTOB価格引き上げ合戦への発展なども思惑視される状況のようだ。
<4552> JCRファーマ 2742 +246大幅続伸。前日に同社のワクチン製造工場の取材報道が一部のTV番組で行われており、買い手掛かり材料となっているようだ。同社はアストラゼネカからワクチンの製造を委託されている。同社に白羽の矢が立った理由として、遺伝子治療に対する技術を保有していること、ワクチン原液の製造に欠かせない2000リットルの使い捨てバッグを保有していることなどが挙げられている。
<8140> リョーサン 2383 +216大幅続伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は29.2億円で前年同期比1.9%減、上半期の同33.7%減から減益率は大きく縮小した。つれて、通期予想は従来の22億円から36億円、前期比15.8%増に上方修正。年後半以降の市場の急速な回復、販管費の抑制などが上方修正の背景に。一転しての2ケタ増益見通しにインパクトが強まっている。なお、為替差益の計上もあり、経常益は5割超の大幅増益見通しに。
<2980> SREHD 4460 +360大幅反発。SMBC日興証券では投資判断を新規に「1」、目標株価を7700円としている。不動産業界におけるDX化推進企業として期待、株価の上昇余地が大きいと判断しているもよう。これまでDX化が進んでこなかった不動産業界各社でDX化を推進する機運が高まってきており、AIを活用した業務支援サービスを提供するAI C&C事業は高水準の業績拡大が見込めるとみている。
<6146> ディスコ 36100 -1550反落。前日に第3四半期決算を発表。累計営業利益は367億円で前年同期比42.9%増、会社計画を45億円程度上振れた。高周波デバイス向けが伸長したほか、メモリ向けの需要も回復しているもよう。通期見通しは474億円で前期比30.0%増益の予想、市場予想を上回る見通しとしている。ただ、先に上振れ観測報道が伝わっており、短期的な出尽くし感も優勢に。1月に入って引き合いに若干の一服感ともコメント。
<6988> 日東電 10100 +740大幅続伸。前日に10-12月期の決算を発表、営業利益は前年同期比75.6%増の335億円となり、市場コンセンサスを100億円以上上回っている。エレクトロニクス関連や自動車向け部材が想定以上の回復となっているもようで、通期予想は従来の750億円から900億円、前期比29.1%増に上方修正、市場予想は従来会社計画並みの水準であった。コンセンサスを大きく上回る好決算にプラスインパクトが先行へ。《ST》