20~30代から始める区分マンションの資産形成法 (後編)
2021年1月21日 16:47
本稿は「20~30代から始める区分マンションの資産形成法(前編)」の続きである。前編とあわせて読んでいただきたい。
【こちらも】20~30代から始める区分マンションの資産形成法 (前編)
■複数戸所有が前提
区分マンションで月数十万円の不労収入を得たいと考えるのであれば、複数戸の所有が前提となる。それは、一般的な区分マンションでの月額収入は10万円前後であることが多く、1戸では大きな金額を得ることが難しいからだ。
将来余裕のある生活を描いている場合は、複数戸所有するための資産形成プランを検討していく必要がある。
■複数戸を所有するためには
区分マンションを複数戸所有するためには、数年という短期的なスパンではなく、20~30年という長期的な視点を持つことが重要だ。一般的に不動産投資は金融機関からの融資を受けて取り組むものであるため、短期で一気に不動産を増やすことは難しい。
では、どのようにして区分マンションを増やしていけば良いのか。本稿では不動産業者がよく提唱する1つのサンプルプランで大まかな流れを提示してみよう。
(1)区分マンション1を購入
20~30代で区分マンション1を購入する。年収500万円ほどあれば、融資を受けられる場合も多いため、可能な限り若いうちに融資にチャレンジするのが良い。
(2)不動産以外の資産を増やしていく
一般的に年齢が上がるにつれ、年収が増加していくため、自身の資産は増加していくだろう。その資産は現金や株式などで運用・積み立てながら、不動産以外の資産を着実に増やしていくと良い。着実に増やした資産の一部は区分マンション1の繰り上げ返済に充てていく。
(3)区分マンション2を購入
年収が増加したタイミングで区分マンション2の購入を試みよう。無事融資を受けることができれば、無事2戸目の不動産保有が実現する。
(4)区分マンション1の繰り上げ返済を進行
先述の通り、年齢を重ねるにつれ年収が増加していくため、30代後半から40代前半までには保有資産も増加していることだろう。その資産の一部を区分マンション1の繰り上げ返済に充てて、当該不動産の残債を確実に減らしていきたい。
そして、最終的には区分マンション1の返済を可能な限り早い段階で完了させよう。
(5)区分マンション2のローン返済を進行
区分マンション1のローンを完済することで、当該不動産の家賃収入が丸ごと入ってくるようになる。よって、自身で使用可能な資産はさらに増加していくため、その資産の一部を区分マンション2の繰り上げ返済に充てよう。区分マンション1と同様に早い段階で返済を終えることを目指す。
本事例は2戸所有の場合だが、3戸以上の場合でも取り組み方は変わらない。
■繰り上げ返済に重点
上記は繰り上げ返済を行うことで、複数戸所有するだけではなく、早いうちに不動産収入を最大化する事例プランである。一般的なサラリーマンが着実に不動産で資産形成をするうえで是非参考にしていただきたい。(記事:大掛翔太・記事一覧を見る)