父親が高齢だと子が発達障害になりやすい マウスで実験 東北大ら
2021年1月9日 10:15
東北大らの研究チームは1月6日、父親の加齢が子どもの神経発達障害に影響するという研究を発表した。この研究では、すでにマウスで行われている自閉症やアスペルガー症候群の研究と同様の手法を使用して実験を行ったとされる(東北大学、EMBO Reports、朝日新聞、マイナビ、QLifePro)。 実験では人間の50代に相当する高齢のマウス雄(12か月齢以上)を親にもつ子と、若い雄の子の鳴き声を比較。高齢の雄の子は乳児期の母子間の音声コミュニケーションである超音波発声の頻度低下や鳴き方の単調化などが見られたという。 また若い雄の精子と高齢の雄の精子の全ゲノム網羅的メチル化解析を行った結果、高齢の雄の精子では、遺伝子発現を制御する「DNAメチル化」の異常が示唆されたとしている。その原因として神経分化を制御するタンパク質「REST/NRSF」が関与していることも突き止めたとしている。 あるAnonymous Coward 曰く、 朝日新聞の記事によると、東北大等の研究グループは、父親が高齢だと生まれた子が自閉症等の発達障害になりやすい可能性がある、というマウス実験の結果を発表したそうだ。 自閉症等の神経発達障害は世界的に増える傾向らしいが、原因の一つで親の高齢化が指摘されており、特に父親の影響が強いという研究結果があるようだ。 原因としては、加齢による精子のDNAの変化が考えられるそうだ。今回の研究結果は、欧州分子生物学機構の学術誌で発表された。