【どう見るこの相場】新年相場は表シナリオも表銘柄も裏シナリオも裏銘柄もいずれもチャンス
2021年1月4日 09:16
2021年相場のベーステーマは、地球環境や人類社会に累積している債務超過をどう解消するか、解消できないまでも解消の道筋をどうつけられるかだろう。人類の現在の立ち位置が、産業革命以来の環境破壊によって「パンドラの函」を開けてしまって、異常気象と未曽有な自然災害、未知のウイルスによるパンデミック(世界的な大流行)の頻発に責めさいなまされ、さらにグローバリゼーションと強欲資本主義の行きつくところで後戻りのできない分断と格差を生み続け、債務超過がますます重く圧し掛かるからだ。世界終末時計が、残り時間の少ないことを示す「板子一枚下は地獄」のなかで、人類の英知や覚悟が試されることになる。
とまあ新春相場の大発会に当たり、それらしく大上段に振りかぶってみたが、このベーステーマからは、新年相場は、表シナリオも裏シナリオも、表銘柄も裏銘柄もいずれもチャンスが訪れてくれるかもしれない。表シナリオは、もちろんデジタルトランスフォーメーション(DX)革命とグリーン成長戦略だろう。このシナリオ通りなら、投資家はすべてグロース株、バリュー株を問わず主力株買いを強めてそれこそ日経平均株価の3万円大々台回復も日程に上ってくる。
裏シナリオは、新型コロナウイルス感染症の封じ込めに失敗し、政治不信を強めて内閣支持率がさらに急落するケースである。しかしこれも相場的には急落の懸念はそう大きくない見込みだ。中国・武漢市で新型コロナウイルス感染症の感染が確認された昨年2020年年初相場では、むしろ防疫関連の小型株が相次いで急騰しており、ワクチン接種の期待も加わりこの再現が有力となる。やや見通し難なのが内閣支持率の急落だが、これも政治銘柄思惑などが交錯、人心一新期待などがポジティブに作用する展開になるかもしれない。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)