Apple、ブラジルではiPhoneへの電源アダプタ同梱が義務付けられる可能性

2020年12月6日 21:02

AppleはiPhone 12シリーズで電源アダプタの同梱をやめ、既存モデルでも電源アダプタが同梱されなくなっているが、ブラジルでは同梱が義務付けられる可能性があるようだ(9to5Macの記事The Next Webの記事Softpediaの記事Mac Rumorsの記事)。

サンパウロ州の消費者保護当局Procon-SPでは電源アダプタを製品の重要な一部と位置付け、同梱を取りやめた理由についてAppleに説明を求めたが、満足な説明が得られなかったと2日に発表した。AppleはProcon-SPに対し、消費者の多くが同様の電源アダプタを既に所有しており、必要のないデバイスを同梱しないことで二酸化炭素排出量や電子ごみを削減できると説明したという。

しかし、Procon-SPによると、Appleは古い電源アダプタが充電性能に影響しないことや、サードパーティ製の電源アダプタを使用しても製品保証に影響しないことを示さず、具体的な削減量やリサイクル計画も示さなかったとのこと。また、電源アダプタを同梱していないことが消費者に周知されていないことも問題として指摘している。 一方、ブラジル政府の全国消費者長官(SENACON)は11月、Appleを含む携帯電話製品への電源アダプタ同梱を取りやめた携帯電話メーカー6社に対し、消費者保護法に違反する可能性があるとして説明を求めたと報じられている。なお、AppleはiPhone製品へのイヤフォン同梱もやめているが、フランス向けの製品では現地法に従って引き続き同梱している。

ちなみにブラジルではiPhoneの価格が非常に高くiPhone 12 miniが6,999レアル(約141,000円)から、iPhone 12 Pro Maxが10,999レアル(約222,000円)からとなっている。Appleは価格設定の詳細を説明していないが、ブラジルでの高い税率と大幅な為替変動を吸収するためとみられている。XE.comによると、過去1年間で1ドルは約4.02レアルから約5.89レアルまで変動している。 

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