ビットコインが再び高騰中 世界の機関投資家・大資本家が安定資産として購入
2020年11月22日 16:45
11月21日11時現在、ビットコインは1,963,005円/BTCと、続伸している。このところのビットコイン相場は著しい過熱ぶりを見せている。3年前に『億り人・自由億』を大量に生み出した大相場の再来との声も高い。夢よもう1度と、個人投資家も個々のポートフォリオの入れ換えを急いでいる様子が伺える。
では、ビットコイン投資は健全な資産運用手段として価値があるだろうか?結論を言えば、筆者は長期保有のメリットは大きいと考えている。その理由を説明する前に、まずコロナ禍におけるビットコイン相場を確認しておく。
コロナウイルスが感染を広げる前、つまり去年の暮れから1月中のビットコインは100万円/BTCを挟んだ値動きをしていた。コロナショックでいったん50万円台まで下げてから、弾かれるようにV字回復を見せる。
この相場の動きは株式マーケットと変わらないが、10月の第2週に入ってブレイクポイントが現れた。110万円/BTCから力強く買い上げられ、50日足らずで197万円/BTCまで駆け上がったのだ。経済アナリストや著名な投資家の評価も上々で、2017年末につけた最高値を突破するとの予測も大きい。
ここで気になるのは、今回は誰がビットコインを買い上げているのか、ということだ。前回のバブル相場は個人投資家の参入が原動力となったが、今相場をリードしているのは、機関投資家や大資本家だとされている。つまり、ビットコインを長期保有資産として買い集めているということだ。これに関連する報道も、多く見られる。
コロナ禍の量的緩和により、世界中で通貨が大量に流通する中、資金の一部をビットコインへシフトさせ、バブル化する投資市場に対してリスクヘッジしているわけだ。資産運用の投資先を選ぶ際にもっとも重要となるのが相場の安定性で、巨大資産を持つ投資家筋が買い上げているのであれば将来性は高いと考えてよいだろう。
では、なぜ再びビットコインが投資対象として注目されたのであろうか。その答えとして、コインポストの記事「世界的大手資産運用会社の幹部、ビットコインは定着し得る」に注目したい。
記事では、『世界大手資産運用会社BlackRockの見立てとして、暗号通貨ビットコインがゴールド以上に安定性のある投資対象』との判断を重視し、『ビットコインの再燃でも政府当局の規制は強化されず、通貨として定着する』とのBlackRockの見解に賛同している。
ブロックチェーンによる暗号通貨に関しては、すでに中国中央銀行のデジタル人民元がプレリリースを成功させたことや、法定通貨の回復を狙いカンボジア中央銀行でもデジタル通貨を導入したといったニュースが飛び交っている。あれほどフェイスブックのリブラを拒否していたFRBでさえ、目下のところデジタル通貨の開発を進めている。
コインポストの別の記事によれば、米SEC(証券取引委員会)のクレイトン長官が『国際決済システムの非効率が暗号通貨のニーズを加速させている』と、ビットコイン肯定ともとれる異例のコメントが出されている。
これらの状況から、ビットコインがデジタル時代に最適な通貨として定着する将来が見えてくる。またビットコインは発行数上限が迫っており、ゴールド以上に希少価値を持つ投資対象と注目を集めている点も注目しておきたい。(記事:TO・記事一覧を見る)