リクルートHD、テラスカイ、トレンドマイクロなど/本日の注目個別銘柄
2020年8月27日 15:44
<6098> リクルートHD 3982 +212大幅反発。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は267億円で前年同期比62.6%減となった。ほぼ市場予想の範囲内とみられる。旅行や飲食などメディア&ソリューション事業の販促領域がコロナ禍で落ち込んだ。一方、同一労働同一賃金施行で請求単価が上昇したことら人材派遣事業は底堅い。7月月次売上高は前年同月比15%減と開示。決算数値にネガティブインパクトが乏しかったことで、買い戻しの動きが先行した。
<6925> ウシオ電 1401 +82大幅続伸。新型コロナなどを除菌できる紫外線照射装置の製品化に向け、東芝ライテックと業務提携すると発表している。特殊な紫外線を利用してウイルス感染を抑える機器を開発する。病院や学校向けのほか、将来的には交通機関や医療分野などへの応用も目指していくもよう。21年1月めどに実用化することを目標としている。紫外線除菌装置への引き合いは非常に多いとしており、今後の展開力への期待が先行する形に。
<5301> 東海カーボ 961 +5堅調。大和証券では投資判断を「3」から「2」へ格上げ、目標株価も900円から1100円に引き上げている。今期業績予想は下方修正しているものの、黒鉛電極の販売がボトムであるとみられること、原料下落によるスプレッド改善が今後見込まれること、自動車生産の回復によるタイヤ向けCBの販売改善が期待できることなどを背景としている。なお、大和証券では日本カーボン<5302>の投資判断も同様に格上げへ。
<3915> テラスカイ 5300 +665急騰。7月28日の高値水準を更新している。前日に続いて米セールスフォースの好決算発表などを買い手掛かりとしている。Salesforce導入実績で国内トプクラスの同社に連想感が高まっているようだ。本日は一部ラジオ番組で取り上げられていることも話題になっている。高値更新で上値妙味が広がっていることも短期資金をより誘い込む形に。
<3111> オーミケンシ 457 +80ストップ高。パンクしても一定距離を走れる「ランフラットタイヤ」向けの新素材を開発したと報じられている。開発したのはタイヤの骨格部分「カーカス」に使われる繊維素材であり、同素材によって、パンクしても内部の補強ゴムの力で形状をある程度保つことができるようだ。また、従来の素材に比べ価格は半分程度、製造時に出るCO2の量も5割以上減らせるもよう。事業転換の柱への成長も期待する流れになっている。
<4299> ハイマックス 2500 +500ストップ高。未定としていた上半期の業績予想を前日に公表。営業利益は5.4億円で前年同期比78.2%の大幅増益見通しに。第1四半期の同40.8%増から増益幅は拡大へ。通期計画は7.6億円、前期比25.1%減を据え置きだが、上振れ可能性は高まったとの見方になっている。また、9月末の株主を対象に1:2の株式分割を実施することも発表、株主優待制度も変更しており、優待対象が広がるなど実質拡充となる。
<3093> トレファク 795 +18続伸。西濃運輸及びセイノー引越と業務提携契約を締結、8月26日より両社の引越事業で協業サービスを提供すると発表している。全国129カ所に拠点を持つ西濃運輸との業務提携により、新規顧客獲得や買取 ・仕入れチャネルの拡大などが期待でき、業績面へのインパクトが想定される状況に。両者にとって対応地域や買取品目の相互補完などのシナジーも期待できる見込み。
<4548> 生化学 1053 -5一時急伸。カナダの連結子会社ダルトンケミカルが、サスカチュワン大学の研究機関と新型コロナワクチンの製造に関する業務提携で合意したと発表。同子会社はカナダ保険省よりバイオ医薬品製造施設としての承認を得ており、今回に提携で、ワクチンの初期段階の臨床試験で投与される治験薬の調合、充填および製剤化を担うこととなるもよう。新型コロナ対策関連として、一時1245円まで急伸したが、その後はマイナスに転じた。
<4704> トレンド 6740 -70続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価は7200円としている。安定的な利益成長が可能との見方は不変としているが、株価上昇に伴う割安感の後退などを格下げの背景としているもよう。さらなる株価上昇には、最大市場である北米での売上成長が必要としている。利食い売りのきっかけ材料と捉えられる形のようだ。《US》