DNSルートサーバへのアクセス、45.80%はChromium検索仕様による無駄な通信
2020年8月27日 09:02
VerisignのCSO Applied Research部門の主任エンジニアであるMatthew Thomas氏は、APNICのブログで、DNSルートサーバーのトラフィックの半数は、Chromium系ブラウザから出ている大量のクエリが原因であると指摘する(APNIC、ZDNet)。 Chromiumには初期の頃から、ユーザーがウェブサイト名、URL、または検索語を入力できるアドレスバーの機能が存在していた。しかしアドレスバーには、入力された単語を検索語として扱うのか、URLとして扱うのかといったインターフェースとして問題があるという。通常は「marketing」と打ち込めば検索語として扱われる。しかし「もしかして http:// marketing」というようにURLではないかとして判断する挙動を見せるときも多い。 この原因はChromiumがネットワークを信頼しているかどうかにあるという。DNSサーバーが傍受されないDNS応答を返さない場合、すべての検索語で「もしかして」という情報バーが表示されてしまうこともある。Chromiumベースのブラウザは、7〜15文字からなる3つのドメイン名をランダムに呼び出してテストし、2つのドメインの応答が同じIPを返した場合のみブラウザは、ネットワークが存在しないドメイン要求をキャプチャして、リダイレクトを行っていると考えられるという。 同氏の調査では、2020年5月13日の総トラフィックの45.80%は、Chromiumプローブからのトラフィックであるように見えるとしている。ルートサーバーのDNSトラフィックの半分が単一のブラウザをサポートするためだけに使用されているのではないかと指摘している。