新橋・有楽町間の高架下レンガアーチ、商業施設「日比谷OKUROJI」 として9月開業
2020年8月25日 18:40
JR東日本とJR東日本都市開発は、東京都千代田区内幸町の鉄道高架下を「日比谷OKUROJI」と命名した商業施設に改装し、9月10日に開業する。JR山手線の新橋駅と有楽町駅の中間に位置し、100年以上の歴史を持つレンガアーチの高架下で、日比谷と銀座、新橋、有楽町を結ぶにぎわいの場所とする。
【こちらも】御堂筋沿いの大阪・淀屋橋で複合施設開発へ、市街地再開発組合が設立
日比谷OKUROJIは、山手線、東海道線、東海道新幹線の高架橋が一体となった高架下のスペースで、西側がJR東日本、東側がJR東海の所有。これを新たな商業空間に再生した。開発規模は約7,200平方メートルで、JR新橋駅、有楽町駅からともに歩いて6分の場所に位置し、日比谷側への出入り口を5カ所設置する。
入居する店舗は最終50店の予定だが、物販・食物販14、飲食16の計30店で開業し、冬までにさらに6店の追加オープンを予定している。東京都心の繁華街に囲まれた場所だけに、通の大人たちが心をワクワクさせられる店舗を集め、都心の穴場にする。
出店が決まっているのは、飲食で海鮮居酒屋の「函館海鮮うにくら」、ドイツ料理の「ジェーエス・レネップ」、英国パブの「パブリックハウス・リトルギャング」、ウナギ割烹の「炭焼うな富士」など。物販・食物販では、染物の「水野染工場」、和菓子の「楚々」、メガネの「さばえめがね館」、メンズファッションの「ヴァンショップ」など。冬までに追加オープンするのは、寿司の「まんてん鮨」、貝料理の「焼き貝あこや日比谷」など。
現場のレンガアーチは日本初の鉄道高架橋として明治時代末の1911年に整備された。当時の流行だった赤茶色のレンガアーチは、日本の鉄道整備が一気に進んだ明治時代の面影を色濃く残し、2010年に土木学会選奨の土木遺産に選ばれている。
日比谷OKUROJIは当初、6月下旬の開業を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期され、十分な感染防止策を講じたうえであらためてオープンすることになっていた。(記事:高田泰・記事一覧を見る)