夏休み、「旅行に行かない」半数超 「GoToキャンペーン活用」は6割
2020年8月10日 16:30
緊急事態宣言が解除されてから2カ月以上が経過し経済生活は完全に元の状態に戻った。しかしながら、PCR検査基準の緩和・能力増強等によって陽性者数は徐々に増えて行き、特に7月に入ってからは全国的に陽性者の数が急増したこともあって、人々は感染症拡大の第二波の発生を警戒している。こうした中で政府は新型コロナの影響で低迷する観光業界を救済するために22日によりGoToキャンペーンを実施しているが、これに対しては様々な議論を呼んでいる。
IT企業のポートが7月上旬、20代から30代の男女200名をサンプルとして今年の夏の旅行とGoToキャンペーンに関するネットリサーチを実施、その集計結果を27日に公表している。
レポートによれば、「今年の夏休み、どこへ旅行に行くか」という質問に対しては、「国内(県内)」と答えた者の割合は14.5%、「国内(県外)」が30.0%、「海外」が0.5%、「行く予定はない」55.0%となっている。これを昨年の状況と比べると、「国内(県内)」が12.0%、「国内(県外)」が50.5%、「海外」が12.5%、「行っていない」25.0%となっている。両者を比べると「国内(県外)」が20.5ポイント、「海外」が12.0ポイントと大きく減少し、逆に「行かない/行っていない」が30ポイントの増加となっている。県内旅行は2.5ポイントとわずかに増加し、県外旅行と海外旅行が大きく減っている。県外旅行についてはお盆休みなどでの帰省を控える傾向があるのではないかと想像できる。
旅行に「行く予定はない」とした理由について自由記述欄で見ると、「コロナの影響で仕事がなく、金銭的な余裕が無いため」、「旅行に行くお金もないしまだコロナが蔓延しているので今年は旅行に行きません」などコロナの感染を心配しているよりはコロナの影響で収入が減り旅行に行く余裕がないといった回答が目立つ。
「GoToトラベルキャンペーンについて、どう思うか」と聞いた結果では、「積極的に活用したい」が18.0%、「可能であれば活用したい」38.0%、「活用は考えていない」28.0%、「知らなかった」16%となっており、「活用したい」を合計すると56.0%と6割近くになる。
旅行予算について「GoToトラベルキャンペーンを活用したい」と考えている者に聞いた結果では、約半数の47.3%の者が去年より旅行にかける予算が減っていると答えている。この夏に旅行を控えるのはコロナへの不安よりはコロナの影響で収入が減ったためであるようだ。(編集担当:久保田雄城)