JR東、「お盆期間」の指定席予約 新幹線・在来線ともに2割台まで激減
2020年8月6日 20:34
夏休みの帰省の時期が近づいている。企業の夏休みはお盆期間を中心に設けられるので例年、各種交通機関のお盆期間の予約状況が話題となる。しかし、今年は新型コロナ感染症の影響によりお盆の夏休み期間に帰省する予定の者が激減している。人々の新型コロナへの警戒心が十分払拭されていない中、7月に入って感染者数の増大が連日報道されており、この夏の人の移動は例年に比べて著しく少ないものになりそうだ。
22日に発表された「JR東日本、お盆期間(8月7日~8月17日)の指定席予約状況」を見ると、8月7日(金)から8月17日(月)までの11日間における指定席予約席数は、21日現在で、新幹線が前年比19%の21万席、在来線では前年比23%の6万席で、両者を合わせた全体では前年比20%の27万席となっており、昨年の2割程度まで落ち込んでいる。
各路線別に予約状況を見ると、東北新幹線が「はやぶさ」、「はやて」、「やまびこ」、「なすの」が前年比19%の 9万9千席、秋田新幹線「こまち」が同16%の1万2千席、山形新幹線「つばさ」が同17%、1万1千席となっており、秋田と山形の支線は本線にくらべ更に低い10%台の予約率になっている。
上越新幹線の「とき」、「たにがわ」は前年比21%の 3万2千席、北陸新幹線「かがやき」、「はくたか」、「あさま」が同20%の5万4千席だ。
在来線については、中央本線の「あずさ」、「かいじ」、「富士回遊」等が前年比23%の2万6千席、常磐線の「ひたち」、「ときわ」は同22%、1万1千席と20%台だ。
東海道本線の「踊り子」、「サフィール踊り子」等は前年比 30%の1万2千席と比較的に高くなっている。成田国際空港に向かう総武本線の「成田エクスプレス」等は前年比11%の2千席のみで、やはりこの夏休みに海外に行く者が激減している様子を表している。
8月7日から17日までの11日間における予約状況の推移を見ても、例年見られる帰省ラッシュ、Uターンラッシュの波は見られずフラットだ。ちなみに下りの予約率は20%、上りの予約状況は19%となっている。この予約状況を見る限り、今年のお盆休みは帰省ラッシュというのはなさそうである。観光業・宿泊業のみでなく旅客運輸の回復も今しばらく時間がかかりそうだ。(編集担当:久保田雄城)