JR大宮駅西口再開発、東京建物など3社が商業施設など整備へ
2020年8月6日 18:28
さいたま市大宮区桜木町のJR大宮駅西口で再開発を計画している「大宮駅西口第3-A・D地区市街地再開発準備組合」は、東京建物、日本土地建物、大和ハウス工業の3社を参加組合員予定者に決めた。2025年度の完成を目指して準備組合と3社がスクラムを組み、商業施設やオフィス、都市型住宅などが入る高層ビルを整備する。
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準備組合は2020年度中に本組合へ移行し、2021年度に権利変換計画の認可を受ける予定。既存建物の解体と建設工事の着手は2022年度で、2025年度にビルを完成させる計画。
ビルの詳細は明らかにされていないが、約9,500平方メートルの敷地にオフィス棟と住宅棟を建て、商業施設とオフィス、駐車場、約230戸の都市型住宅を入れる。オフィス棟と住宅棟の間に通路と居場所の機能を兼ね備えた「まちなかガレリア」を整備する。ビルの延べ床面積は合計約8万5,000平方メートル。ビルの高さは約100メートルを予定している。
周辺道路の五差路を解消するとともに、道路を拡幅して交通環境を改善するほか、歩道と歩道状空き地を整備し、良好な歩行空間を確保する。災害時に周辺住民が利用できる集会所やベンチも設ける。まちなかガレリア沿いには、店舗を配置し、にぎわいと回遊性を持つ魅力的な街づくりを進める。
国道と県道の交差点付近には、イベントを開催できる緑の空間として、「まちなかプレイス」を設置、地域交流の拠点とする。オフィスで昼間人口、都市型住宅で夜間人口を増やし、昼夜を問わずに人が行き来する場所を目指す。
再開発予定地はJR大宮駅から北西に約400メートルの国道17号と県道2号が交差する場所で、JR大宮駅との間に「DOMショッピングセンター」、「そごう大宮店」、「大宮アルシェ」などの商業施設が集まり、反対側は住宅地が広がっている。
しかし、地区内は道路が狭いうえ、老朽化した木造住宅が密集している。さらに、五差路の交差点が存在し、防災や交通環境の面で課題を抱えている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)