コム デ ギャルソン・シャツ、2021春夏コレクション発表

2020年8月2日 08:11

 コム デ ギャルソン・シャツ(COMME des GARÇONS SHIRT)の2021年春夏コレクションが、2020年7月28日(火)、東京・南青山にて発表された。

■巧みなテクニックと創造性で、シャツの深化と進化をすすめる

 東京のコム デ ギャルソン本社を会場に発表された今季のコム デ ギャルソン・シャツ。会場は変われど、シャツから生まれるストーリーの豊かさは変わらない。緻密なテクニックと創造性で、シャツの深化と進化をすすめる。

■フォーマルのディテールを再解釈する

 ストーリーの主役であるシャツを表現する中、まず目を引いたのが、変形襟のシャツ。長く垂れた短冊状のディテールはリボンタイのようだが、実は襟の延長線上にある。くくればクラシックに、垂らせば動きのあるアヴァンギャルドなシャツにと、1枚のシャツの可能性を拡げている。

 今季はシャツ地を使ったジャケットも多く登場しており、その中で“ニセモノ”のジャケットが紛れている。“ニセモノ”と呼ばれる所以は、後ろとサイドを完全に除いたストールのような形をしていて、フロントだけがジャケットに見える仕組みだから。襟元からストールのようにかけて着用する“ニセモノ”は、通常のジャケットなら生まれない軽やかさと心地よい動きをもたらしてくれる。

■パズルのような組み合わせで規則的な図形を描く

 パズルのようなパターンの組み合わせで完成するシャツは、ブランドの真骨頂。今季は、一見すると規則的な図形が並ぶグラフィックをプリントしたかのようなデザインだ。最近のコム デ ギャルソン・シャツで連続して登場していた、抽象的アートを想わす有機的な曲線や、立体的な構造は控えめに表現されている。

■シャツ地が叶えるカジュアル×フォーマル

 シャツ地を使ったスーツも注目したい点だ。ストライプやピンドットのスーツは、共布のシャツとあわせてスタイリングしている。ジャケットは、太目のシルエットで仕上げ、ボトムスもワイドストレートあるいはクロップド丈で設定し、スーツとは言えカジュアルシャツのようなラフさを備えている。

■“笑う男”がファッションを盛り上げる

 ランウェイの中盤に立て続けで登場したピンク色の“笑う男”が目一杯かかれたプリントは、ジャケット、シャツ、ボトムス、コーチジャケットなどにあしらわれている。加えて、アシックス(ASICS)とのコラボレーションによるスリッポンスニーカーのアッパーからも、彼らは目一杯の笑顔を届けている。

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