ドライブスルーでETC決済 相模原市のケンタッキーで試験運用
2020年7月30日 07:52
高速道路の料金支払いに使われるETCを、店舗での支払いにも利用できるようにしようと、中日本高速道路(名古屋市中区)やソニーペイメントサービス(東京都港区)、日本ケンタッキー・フライド・チキン(横浜市西区)など5社が共同で、8月3日からドライブスルーでの試験運用を相模原市で始める。期間は11月30日までで、ドライブスルーでのETC決済は国内で初めての取り組みだという。
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ほかに、沖電気工業(東京都港区)と名鉄グループのメイテツコム(名古屋市中村区)が参加。ケンタッキー・フライド・チキンが店舗を提供するほか、ソニーペイメントサービスが決済代行、他の3社はETCのアンテナ開発やシステム構築、セキュリティ管理などを行う。
各社は、国の「世界最先端IT国家創造宣言」に示された方針に基づき、ETC技術の利用拡大について、国土交通省の指導を受けながら検討と技術開発を進めてきた。その結果、通信ネットワークを使い、ETCカードを用いた決済の安全性を確保することが可能になったことから、実店舗で試験的に実施し、技術面や運用面での検証を行うことになった。
試験運用を行うのは相模原市中央区のケンタッキーフライドチキン相模原中央店。客はドライブスルーで注文した後、商品受け渡し窓口に向かうと、店舗に設置したETCアンテナが反応。客がETC決済であることを告げると、店員は店内にある端末を操作して決済を完了する。客はそのまま商品を受け取り、店を出ることができる。
ETC決済を利用するには、事前のモニター登録が必要で、モニターとなって同店でETC決済を利用すると、商品を1割引で購入できる。
ケンタッキー・フライド・チキンでは「ETC決済の実用化で、キャッシュレス決済手段が増えれば、お客様の利便性が向上するほか、接触機会の軽減で感染症対策の1つにもなる。さらに、決済処理の効率化は従業員の生産性向上にもつながる」としており、各社は試験運用の結果を受けて早期の実用化を目指す。
ETC決済のモニター募集に関する問い合わせは、日本KFCお客様サービス係(0120-197074)または、https://etc-regist.meicom.jpへ。