日産、クロスオーバーEV「アリア」を発表 発売は2021年中ごろ

2020年7月19日 08:45

 日産自動車は15日、100%EVである「日産 リーフ」に続く、100%クロスオーバーEV「日産 アリア」を、近日一般公開予定の日産パビリオンで、オンラインにてワールドプレミアした。2021年中ごろに日本で発売し、その後北米、欧州、中国では2021年末の発売を予定している。実質購入価格は約500万円になるという。また新たな日産のブランドロゴも同時発表した。

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■これからの日産を体現した1台

 アリアは、EVならではの加速、滑らかな走行が可能なモデル。新開発のEVパワートレーンを採用することで航続距離は最大610km(2WD、90kWhバッテリー搭載車)を実現し、新開発のモーターで高速走行時の消費電力を低減した。

 バッテリーは65kWhと90kWhの2種類が用意され、最高出力は65kWhバッテリーが160kW、90kWhバッテリーが178kWhとなっている。バッテリーを充電する際は、温度を一定に保つ水冷式の温度調節システムを搭載したことで、30分の急速充電で最大375km走行可能となった。

 運転支援システムは「スカイライン」でも採用されている「プロパイロット2.0」を搭載。従来の機能はそのままで、準天頂衛星システムの情報を受け取ることで自車位置を高精度で把握できるようになった。

■エクステリアはEVでは滑らかさを体現

 アリアは、デザインランゲージと「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術を体現したモデルとしている。特徴は「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」でシンプル、力強さ、モダンを表現した。

 通常エンジンを搭載している車は、エンジンを冷却する必要があるためグリルには穴が開き、外気を取り入れて冷却する仕組みになっている。しかし100%EVであるアリアは、エンジンを搭載しておらずその必要がないためグリルの部分には、スモークパネルでカバーがされており、デザインには組子パターンが採用されている。その内部はプロパイロットに利用されるセンサーを配置しているため、日産はこのパネルをシールドと呼んでいる。

 そのほかには、4つのLEDを配したシャープなデザインのヘッドランプ、グレード別に19インチと20インチのタイヤ、もちろんVモーションも忘れてはいけない。リヤコンビネーションランプは横幅を最大限に利用し、一文字のデザインにすることで力強さを表現した。

 ボディカラーは9種類のツートーン、5種類のモノトーンを仕向けにより用意する予定で、写真にあるようなカッパー、ブラックのツートーンは「暁」と呼ばれるようだ。

■インテリアの注目ポイントは「Amazon Alexa」

 インテリアのキーワードは「間」であり、シンプルで快適な空間を提供した。プラットフォームは新開発でフラットなフロアにすることで、後席の足元にバッテリーを配置しても広々とした足元空間を実現している。ボディサイズはCセグメントでありながら、Dセグメントのような空間を確保している。

 スイッチ類も物理スイッチは廃止され、アイコンがスイッチとなる。この類は通常、静電タッチセンサーを利用しているが、アリアは操作感がわかるように、振動するハプティクススイッチとしている。

 エンタテインメントシステムには「Amazon Alexa」が採用されており、ドライバーや乗員の声掛けなどに反応することで音楽を再生したり、天気予報や、通話機能をしたりといったことが可能だ。外出先から家の家電を操作することもできる。音声認識のキーワードは「ハローニッサン」となっており、どこかで聞いたことがあるようなキーワードだ。(記事:キーパー・記事一覧を見る

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