スクリーンHD、ANA、アルプスアルなど/本日の注目個別銘柄
2020年7月17日 16:30
<7735> スクリーンHD 5410 +120大幅反発。台湾TSMCが前日に4-6月期の決算を発表、20年度の設備投資計画を従来の150-160億ドルから160-170億ドルに引き上げている。TSMCは同社の最大顧客であり、半導体製造装置銘柄の中でもTSMC関連としての位置づけが最も高いことから、期待感が波及する展開になっているもよう。なお、TSMCの4-6月期純利益は大幅増益で過去最高を更新、通期売上高見通しも上方修正している。
<4812> ISID 5470 +640急騰し年初来高値更新。前日に上半期業績予想の上方修正を発表。営業利益は従来予想の53.0億円から69.7億円、前期比34.0%増益にまで増額した。ビジネスソリューションおよびコミュニケーションIT セグメントを中心に売上が予想を上回っていることが背景。第1四半期の段階で進捗率は高かったが、4-6月期も新型コロナの悪影響が見られておらず、業績上振れの確度はより高まったとの見方になっている。
<9202> ANA 2477.5 -93.5反落。22日から全国で一斉に開始が予定されていた国内旅行の需要喚起策「Go To トラベル」事業について国土交通省では、「東京を目的とする旅行、東京居住者の旅行を対象から外す」と発表している。東京都での新型コロナ感染者数急増が要因とされている。都内客、並びに、都内への旅行除外により、需要刺激効果は限定的にとどまるとの見方に。同社など航空業界に関しても期待値の大幅な低下につながっている。
<6035> IRJーHD 12670 +1780急騰。JPモルガン証券では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を15000円としている。ニッチな専門金融エリアに特化し、中長期的に高いトップライングロースが継続する点を評価しているほか、第1四半期決算は30-40%程度の増益となった可能性があり、短期的なカタリストになるともみているもよう。また、同社のアドバイザリーニーズは、中長期に亘って構造的に増加すると判断しているようだ。
<3834> 朝日ネット 1114 +43大幅反発。東海東京証券では投資判断を新規に「アウトパフォーム」、目標株価を1300円としている。、NTT東西のフレッツ網と直接接続してネットに接続することができる、ネイティブ形式でのIPv6インターネット接続サービスを提供しているが、全国のISP事業者の多くがネイティブ方式に未対応のため、今後はさらなる顧客基盤拡大が期待できるとしている。テレワークや巣ごもり消費なども追い風とみているようだ。
<2196> エスクリ 363 -25伸び悩んで大幅反落。SBIHDに対する第三者割当増資の実施を発表している。財務基盤の強化、SBIHDとの業務提携によるシナジー効果の発現期待などはある一方、株式価値の希薄化をマイナス視する動きも強いもよう。割当価格は334.4円、180万株を割り当てる。希薄化率は15.02%に相当する。また、新型ウイルス感染者数再拡大など、事業環境への警戒もあらためて強まっている状況でもあるようだ。
<2685> アダストリア 1497 -90大幅反落。未定としていた今期の業績・配当予想を昨日発表している。通期営業損益は10億円の赤字、年間配当金は前期比10円減配の40円と計画している。第1四半期営業損益は47.6億円の赤字であった。市場予想は20-30億円程度の黒字とみられ、6月の既存店売上が回復基調にあったことからも、赤字見通しにはネガティブな見方が先行。
<1446> キャンディル 621 +100ストップ高。ガラードとナノウェイヴ2社との間で、抗ウイルス・抗菌光触媒コーティング剤などの供給、販売及び共同開発に関する包括的業務提携契約を締結と発表している。両社は既存の販売先を除き独占販売権を同社グループに付与することになる。新型コロナの感染拡大が続くなか、光触媒コーティングサービス「レコナガード エアリフレッシュ」の一段の供給拡大につながっていくとの期待感が先行へ。
<2338> ビットワンG 544 +73大幅続伸。前日に発表したセンスタイムジャパンとの業務提携が買い材料視されている。提携先企業の親会社センスタイムグループは、ディープラーニング技術を応用したAIと顔認証技術の研究と開発を手掛けるIT企業であり、AI技術を用いたプロダクトを同社が仕入れて販売していく方針。経営資源を集中させていく5G・AI等事業の着実な立ち上げにつながるものと期待先行へ。
<6770> アルプスアル 1434 +23反発。ゴールドマン・サックス証券では投資判断「買い」を継続で、コンビクション・リストに新規採用している。目標株価も1400円から1800円に引き上げている。車載の収益改善とスマホ部品の技術変化恩恵の両面を持つ企業として評価のもよう。また、通常の利益水準や業績回復路線への回帰に対して、現状のバリュエーションは割安であるとも指摘している。《US》