日本ドライケミカルが新発想の火災抑制剤放射器、京都アニメの事件を受け消防機器メーカーとして鋭意開発

2020年7月7日 14:07

■火をつけられる前に瞬時に消火剤を放射しガソリン等の蒸発を抑える

 日本ドライケミカル<1909>(東1)は7月6日の午後、想定外の作為的な火災に対する有効手段として、「今までにない新発想の火災抑制剤放射器」(発表リリースより)の開発を発表した。発売開始は7月中を予定している。

■火勢の抑制、避難通路の確保等に繋げることも可能に

 発表によると、この「新発想の」火災抑制剤放射器「クイックスプラッシャー」は、多数の死傷者が発生した京都アニメーション放火火災を受け、「消防機器メーカーとして何かできないか、そのような強い思い」から開発した。想定外の作為的な火災に対して、火をつけられる前に、瞬時広範囲に消火薬剤をベースとした火災抑制剤を放射することで、ガソリン等の蒸発を抑える。

 2.5リットルの火災抑制剤を瞬時(約1.8秒)に放射し、1本でおよそ10平方ネートル(6畳)の広さをカバーし、ガソリン等の蒸発を防ぐ。重さは消火器とほぼ同じ(約5kg)で、持ち運びが簡単。誰でも使用できることを想定し、使用方法が周知されている消火器機構を採用した。

■今後は携行型(警備員などが携行する軽量タイプ)なども

 また、火をつけられた場合でも、火災抑制剤を放射することで、火勢の抑制、避難通路の確保等に繋げることができるという。推奨設置場所としては、金融機関/公共交通機関/イベント施設/コンビニ/報道機関/官公庁舎、などのほか、ガソリンスタンドでのガソリン等漏洩対策、交通事故など道路でのガソリン等漏洩対策、などを例示した。

 今後、さらに携行型(警備員などが携行する軽量タイプ)や、固定型(建物入口などに固定設置して、ボタン1つで放射できるタイプ)の製品ラインアップも計画している。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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