Apple、保留にしていた「HEY Email」のアップデートを承認
2020年6月27日 21:03
Appleが保留にしていたiOSアプリ「HEY Email」のアップデートを承認したそうだ(HEYの記事、 The Next Webの記事、 Mac Rumorsの記事、 The Vergeの記事)。
BasecampのHEYは有料の電子メールサービスで、HEY Emailは専用クライアントとして提供されている。アプリ自体にはサインアップ機能を搭載していないが、Appleはアプリ内購入機能を使用しなければ削除するとBasecampに通告し、アップデートを拒否した。この件はBasecamp CTOのデビッド・ハイネマイヤー・ハンソン氏がTwitterで報告したために話題となっていたが、ツイートを見たAppleから19日に連絡があったという。内容としては「今後も一緒に仕事をしていきたい」「アップデートは承認された」といったもので、HEY Emailのバージョン1.0.2は22日付で公開されている。 ただし、これで解決したわけではない。Appleのフィル・シラー氏によれば、ダウンロードするだけで使用できないアプリはストアに必要ないものであり、最初のバージョンを公開したのは手違いだったとのこと。そのため、アプリが基本的な電子メールクライアント機能を提供するようにして別途Webサイトでサブスクリプションを販売するか、アプリ内購入機能を使用するか、どちらかを選ぶ必要があるとシラー氏は述べていた。そのため、バージョン1.0.3では無料で一時的なHEYアカウントにサインアップする機能が搭載されるそうだ。電子メールアドレスには「ランダムな文字列@hey.com」が割り当てられ、有効期間は14日間。説明を読む限り、捨てアドレスとして繰り返し取得できるようだ。
なお、Appleは23日、App Storeのレビュープロセスを今夏変更する計画を明らかにしている。それによると、公開済みのアプリのバグを修正するためのアップデートに関しては、ガイドライン違反があっても法的な問題がない限り、公開が遅れることはなくなる。また、ガイドラインに違反するとの判定に不服を申し立てるだけでなく、今後はガイドラインの内容自体に異議申し立てをすることも可能になるとのことだ(プレスリリース)。