【ドル円・6月第3週】ボラティリティ鈍化・短期の安値が見えてきた【テクニカル分析】
2020年6月20日 18:38
今週のドル円について、「ボラティリティ鈍化・短期の安値が見えてきた」このような結論となった。
【前週は】【ドル円・6月第2週】重い上値・短期の買い手は翻弄されやすい相場【テクニカル分析】
●マクロ環境のドル円
●ミクロ環境のドル円
本記事では、ローソク足チャートからテクニカル分析を行い、ドル円の来週の展望を考える。
【マクロ環境のドル円】月足で見る、活気のないドル円相場
ドル円月足チャートからマクロ環境を見ていこう。
3月以降の相場環境に関しては、同様に明確な変化は観察できない。3月の月足に覆われる形で値動きは推移している。
ここ3カ月間のドル円相場は、上髭・下髭のいずれかが長く、ローソク足の実体は小さい形を月足で描いている。
1カ月の推移としては、寄付きから買われる・売られるなどして、引けにかけて月初からの値動きを戻す傾向が観察できる。
マクロ環境から間違いなく言えるのは「角度による相場の支配」。チャート上に描写したトレンドラインの角度が常に上値を押さえつけている現状だ。
概ね下目線ではあるが、今すぐ下がるといった認識は持てない方向感のなさは皆が理解しているだろう。
【ミクロ環境のドル円】やはり押し目買いは不利。
ドル円日足チャートからマクロ環境を分析しよう。
先週のコラム記事においては、ドル円は一旦上昇するも、その後の展開として「押し目買いも翻弄されやすい」とした。
実際に今週の値動きを追うと、週明けでは一旦は上昇局面を迎えるが、週末では上昇幅を9割ほど戻している。
やはり、数日経て利益を得るようなスイングトレードでは難しい相場である。常に短期決済が今のドル円相場では適切な立ち回りかもしれない。
ドル円4時間足チャートで更に細かい値動きを見てみよう。
月足・日足と上がった所で戻る、いわば先行きの不透明感が顕著に現れていた。しかし、4時間足からは取引のヒントが分析できる。
その理由は、「一定の価格帯で見られるミニマムなレンジ相場」だ。
ドル円の4時間足では、水色の領域が上下に意識されているのが分かる。
この価格帯で長く値動きが推移するほど、ローソク足は小さく推移し、下位足ではレンジ相場を描きやすい。
つまり、同様の価格帯で何度も取引がされているという事だ。
いずれは、買い・売りのいずれかのポジションが偏る可能性が極めて高い。そうなった場合では、同様の水準に損切りの決済注文も増えるだろう。
来週以降のシナリオとしては、上下いずれかの価格帯を抜けるタイミングでボラティリティの急上昇が見込める。
戦略として、抜けるタイミングを伺い、抜けた方向に付いていくのが筆者としては適切な判断だと考えている。(記事:ゆうき@FX系ライター・記事一覧を見る)