石川製、良品計画、東レなど/本日の注目個別銘柄
2020年6月17日 15:57
<6208> 石川製 1914 +238急反発。地政学リスクの高まりを映して、同社や豊和工業<6203>など防衛関連の一角に買いが向かっている。韓国の脱北者団体がまいたビラに強く反発し、北朝鮮が昨日、開城にある南北共同連絡事務所を爆破したと報じられている。これを受けて米国では、北朝鮮に挑発抑止を要求などともされている。また、中国とインド両軍が係争中地域での衝突により、インド軍は死者が計20人に上ったとの発表なども伝わっている。
<3402> 東レ 519.5 -16.2反落。米国の炭素繊維事業で生産体制の縮小に着手、数百人いる米子会社従業員の約25%を解雇することを決めて、サウスカロライナ州の工場で生産を休止したと報じられている。米国での炭素繊維の生産能力は1-2割減少の見込みとされている。同社にとって主柱事業であり、業績への影響が警戒される形となっている。また、同社に関しては、モルガン・スタンレーMUFG証券での投資判断格下げも観測されている。
<7453> 良品計画 1578 +59大幅続伸。ローソン<2651>との提携報道が買い材料視された。ローソンの一部店舗に生活雑貨「無印良品」の商品を置くほか、日用品などPB商品の開発にも乗り出すという。本日から都内のローソン直営店3店舗で商品を販売、取扱商品数約3500品目のうち、最大約500品目が無印良品の商品に置き換わる見通し。今後も取扱店舗の拡充を図っていくようだ。消費行動の変化がみられる中、販路拡大を期待した動きに。
<5423> 東製鉄 653 +3伸び悩む。前日に7月の鋼材価格の値上げを発表、公表のタイミングが通常より早かったこともあり、その後は買い優勢となり、本日も高寄りする展開となった。値上げ幅はH形鋼でトン5000円、棒鋼で4000円などとなっている。ただ、足元でスクラップ価格が大幅に上昇しており、今回の値上げ幅ではコスト上昇分をカバーしきれないともみられているほか、需給も緩慢とみられる中、ポジティブ視する動きには一巡感も。
<4776> CYBOZU 3245 +185大幅続伸。大阪府八尾市における事業者サポート給付金のオンライン申請に「キントーン」が採用されたと発表している。同システムは、AIによる画像認識やOCR技術を採用し、オンライン、郵送両方による受付事務の負荷を軽減することを目的に開発されたもの。今後も各種助成や補助金の給付におけるオンライン化が進むとみられるなか、今回の実績が今後の展開において優位性を高めていくと期待される格好へ。
<2378> ルネサンス 1031 -56大幅反落。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も2500円から1180円に引き下げている。フィットネスクラブは固定費中心の費用構造であるため営業レバレッジが高く、新型コロナによる短期的な入会者減少や退会者の増加、施設当たりの会員数見直しの必要性など現在の事業環境の変化による影響は大きいとしている。野村證券では21年3月期営業損益は9.4億円の赤字と予想している。
<4326> インテージHD 819 -52大幅反落。前日に20年6月期の業績予想下方修正を発表している。営業利益は従来の48.4億円から36.5億円に下方修正、今期は15カ月の変則決算となるが、4-6月期は営業赤字に転じる見通しとなっている。新型コロナウイルスの影響により、マーケティングリサーチ事業におけるオフライン調査の中止や延期、全セグメントにおける顧客の予算削減や新規営業活動の制約などが発生、案件数の伸びが鈍化しているようだ。
<9024> 西武HD 1291 -42大幅反落。JPモルガン証券では目標株価1400円継続ながら、投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げしている。株価には依然出遅れ感があり、夏場にかけてのホテル予約回復などのニュースフローは株価上昇のカタリストになるとみている。ただ、中長期的なホテル需給改善には時間を要すると判断、株価上昇の継続性には疑問としている。
<3962> チェンジ 6690 +690急騰。SBI証券では投資判断「買い」継続で、目標株価を4320円から7700円にまで引き上げている。上半期の決算を受けて20年9月期業績予想を上方修正、営業利益は前期比3.2倍の34.1億円を予想、会社予想26.2億円、市場コンセンサス30億円を上回るとみている。また、今後も様々な自治体向け新サービスを投入する意向であり、これらが収益に貢献し始めれば、さらなる業績拡大も期待できるとしている。《US》