新光電工、HEROZ、Hameeなど/本日の注目個別銘柄
2020年6月15日 16:41
<6967> 新光電工 1464 +81急反発。未定としていた21年3月期業績ガイダンスを先週末に発表している。営業利益は107億円で前期比3.3倍の水準を計画、市場コンセンサスを大きく上回っている。また、想定レートは1ドル=105円としており、前提は保守的とも捉えられているようだ。上半期67億円、下半期40億円と上期傾注型の予想でもある。主力のMPUパッケージや半導体製造装置向け静電チャックなどの好調が業績を牽引の見通し。
<8136> サンリオ 1618 -203急落。先週末に20年3月期の決算を発表。営業利益は21.1億円で前期比56.0%減益、最終利益は1.9億円で同95.1%減益となった。従来予想はそれぞれ、40億円、23億円であった。サンリオピューロランドやハーモニーランドでの臨時休園の影響に加えて、海外事業もアジアを中心に新型コロナの影響が響く形になった。今期ガイダンスは非開示とするととともに、中期経営計画の業績目標も取り下げるとしている。
<3921> ネオジャパン 1819 +256急騰。先週末に発表した第1四半期決算が買い材料となっている。営業利益は2.8億円、通期計画5.4億円、前期比22.6%減に対して、進捗率は50%を超えている。単独ベースの前年同期比では64.0%の大幅増益となっている。主力のdesknet's NEOクラウド版の利用ユーザー数が順調に推移したことなどが好業績の背景。業績上振れの可能性が大きく高まる状況となっている。
<3134> Hamee 1898 +321急騰。先週末に20年4月期決算を発表、営業益は17.4億円で前期比50.0%増益、従来予想の14.3億円を大きく上回る着地になった。巣ごもり消費の拡大、購買行動におけるEC利用の拡大など、消費行動の大きな変化が追い風になった。期末配当金も従来計画の6.5円から7.0円に引き上げた。21年4月期も17.8億円で同1.9%増と連続増益見通し。年間配当金も前期比1円増配の8.0円と計画している。
<5301> 東海カーボ 1037 +0いってこい。メリルリンチ日本証券では投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価も980円から1350円に引き上げた。大手企業の減産、中国電極企業の生産減などから人造黒鉛電極の供給は減少しており、依然として高い電極単価が維持できていると指摘。人造黒鉛電極、ファインカーボンの改善によりコンセンサスを超過する業績成長が見込まれると分析する。ただ、全般安に引きずられる形で次第に利食い売りが増えた。
<6630> ヤーマン 813 +60急反発。先週末に20年4月期の決算を発表、営業損益は25億円で前期比56.1%減益となった。従来予想の30.1億円は下振れたものの、インバウンド需要の大幅な減少が懸念されていた中で、目先のあく抜け材料と捉えられる形に。また、21年4月期は26億円で同3.9%増と増益転換見通しになっており、買い安心感にもつながる形のようだ。消費行動の変化を背景に、オンライン販売強化に注力していくもよう。
<3662> エイチーム 819 +72急反発。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は10.5億円で前年同期比51.7%減益となったが、上半期の同70.9%減からは減益率が縮小している。通期予想も従来の10億円から11.7億円に上方修正、EC事業が想定を大幅に上回る売上となり、四半期で初の黒字化を達したもよう。なお、固定資産の減損損失計上によって、最終損益は従来の5億円の黒字から4.1億円の赤字に下方修正している。
<4382> HEROZ 3565 -335急落。先週末に20年4月期決算を発表、営業利益は4.6億円で前期比9.2%増益、従来予想の5.2億円を下回る着地となった。ただ、第3四半期までの状況から大きなサプライズはないとみられる。一方、21年4月期は2.3億円で同49.9%の大幅減益見通しとなっている。成長期待の高い銘柄でもあり、ネガティブに捉えられているようだ。人材関連や設備などへの先行投資により、収益性が低下すると見込んでいる。
<6091> ウエスコHD 450 +64一時ストップ高。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は13.5億円で前期比54.2%増益となり、通期計画の8億円、前期比7.5%増を大きく超過する形になっている。主力事業においては、新型コロナウイルスによる影響は軽微ともみられるだけに、大幅な業績上振れが想定される状況になっているようだ。また、四国水族館の入場券を贈呈する株主優待制度を新たに導入したこともポジティブ材料となっている。
<3161> アゼアス 884 -193急反落。先週末に20年4月期決算を発表、営業益は4.7億円で前期比63.8%の大幅増益、5月27日に上方修正した水準で着地した。配当金も従来計画12円から20円に大幅引き上げ。一方、21年4月期は2億円で同57.1%の大幅減益を見込む。新型コロナに対する需要拡大要因は十分織り込んでいないとしており、上振れ余地は大きいとみられるものの、年間配当金も12円計画であり、ネガティブな反応に。《US》