英語多聴に最適!? リペティティブ・リスニングに適した素材の選び方は
2020年6月8日 06:41
英語の上達には多聴が不可欠だ。何度も繰り返し同じ音声を聞くことを「リペティティブ・リスニング(Repetitive Listening)」と言うが、ここではリペティティブ・リスニングに適した素材の選び方を紹介したい。
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■再生時間が短いもの
英語の音声素材と言うと、市販の教材に付録のものがイメージされるのではないか。それも良いが、できれば生の英語を素材に選びたい。ネイティブによる、台本ではない自然な発話が望まれるが、YouTubeやポッドキャストなどを探せばいくらでも見つかるだろう。
なお、ネイティブの自然な音声素材と言うと、映画やテレビドラマを選びたくなる人が少なくないだろう。しかしそれらは、自分の英語力にある程度の自信がある人以外にはおすすめしない。リペティティブ・リスニングの素材としては長すぎて使いにくいからだ。3分間のポッドキャストなら30分間で10回繰り返し聞くことができるが、たとえばテレビドラマなら、30分間では1回しか聴けないだろう。
やはり繰り返し何度も聞くことがリペティティブ・リスニングの眼目だから、1つの音声はなるべく時間の短いものを選ぼう。初心者なら30秒の素材でも十分だ。あとは自身の英語力に応じて適度に長さを調整すれば良い。自信のある人なら15分程度の長さでもいいだろう。
■余計なノイズのない高音質なもの
再生時間の長さと同時に、リペティティブ・リスニングの素材で重視したいのが、その音質である。もちろん高音質なものの方が良いが、その際、バックに余計な音が何も入っていない素材を選ぼう。
BGMや町の雑踏などのノイズが大きい素材もあるが、あまりノイズが大きいと単に集中力を乱されるだけでなく、何度も聞くことに苦痛を感じてしまうこともあるからだ。
■ずっと聞いていたくなる自分の好きな声
もう1つ、軽視してほしくないのがナレーターの声である。意外と見落とされがちだが、何度も繰り返し聞くことを考えると、ここは重視してもし過ぎることはない。
誰しも自分の好きな声、聞いていて心地よい声というものがあるだろう。そういう声なら、そうでない場合より、多少意味がわからなくとも何度でも聞きたくなるはずだ。何時間でもずっと聞いていたいと思うぐらい好きな声なら、もはやその時間は英語学習ではなく自分にとって癒やしの時間になるだろう。
また、自分と同性のナレーターなら、自分で真似したくなるような、モデルにしたい声を持つ人を選ぶのも良い。
■モデルそっくりの英語を話せるようになることを目指す
リペティティブ・リスニングの素材の選び方について見てきたが、要は、何度も何度も飽きずに繰り返し聞ける素材がベストだということだ。何度も繰り返し聞き、そのナレーターとそっくりの英語を話せるようになることを目指そう。
子どもが親と同じ話し方の癖を持っているのは、生まれた時から何度も何度も親の話す声、使う表現や決り文句などを聞き続けたからだ。リペティティブ・リスニングとは、それと同じことを英語で目指す学習法である。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)