【シリーズ】6月優待の割安銘柄を紹介 (1) サンセイランディック

2020年6月3日 19:18

■6月に優待権利確定となる銘柄は100以上!

 6月に株主優待の権利を得ることが可能な銘柄は113銘柄と多い。それら銘柄の中には配当金の利回りと優待の利回りを合計した「総合利回り」が高くなっているにもかかわらず、それでいて割安な銘柄がある。

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 今回は6月に株主優待の権利が確定する銘柄の中から、値上がり期待もできる割安株をシリーズとして紹介していきたい。1回目となる今回はサンセイランディック(3277)を紹介する。

  なお割安株の基準として、米国の経済学者ベンジャミン・グレアム氏の「ミックス係数」を採用した。同氏は「PER(株価収益率)×PBR(株価純資産倍率)」で求めた割合が22.5以下の場合を割安だと判断している。これは米国の市場環境を基準としているため、日本国内の市場環境を考慮して、半分以下の11.25以下を基準として銘柄を選定してみた。
 ※なお配当利回り、PERなどの計算に用いる株価は6/2終値時点のものである。

■不動産権利に関わる調整のスペシャリスト

 サンセイランディックは不動産会社であるが、少し特殊な商売で利益を生んでいる。同社は権利が複雑な土地などの不動産を買い取り、権利を調整したうえで再販することに強みを持っているスペシャリスト集団なのだ。また戸建て建築や不動産仲介といった”一般的な”不動産事業も併営しており、特赦な強みを活かした経営で業績を伸ばしてきた。

 直近の株価は876円(6/2終値)、時価総額64億円と小型株ではあるが、2015年の相続税の”大増税”以来、取扱する案件が増えており、連結売上高は約180億円(前期比7.1%増)、営業利益は18.6億円(5.4%増)と順調に業績を伸ばしている。

 業績の伸長は順調であるが、直近のミックス係数は約5.2倍(PER7.04倍、PBR0.74倍)と、厳し目に設けた基準のさらに半分以下という、非常に割安な株価水準となっている。優待を含めた総合利回りは約3.21%となっている(配当利回り2.64%+優待利回り0.57%)。

 先に述べたように、他の不動産会社と違った特殊分野において追随を許さない同社への市場評価は「過小評価」であろうと私は考える。

 サンセイランディックの株主優待は最低保有単元となる100株、保有年数1年未満の場合はクオカード500円分となる。200株以上になると保存食として使えるパンの缶詰が貰えるようになる。

 なお2021年からは株主優待内容が変わる。詳しくは株主優待に関する公式プレスをご覧いただきたいが、100株のみ保有の場合、1年以上保有を続けていなければ株主優待を貰えなくなってしまうので注意が必要だ。買うなら今がチャンスであろう。

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