これからの時代、韓国語を勉強する必要はあるのか?

2020年6月2日 07:11

 これからの時代、韓国語を勉強する必要はあるのだろうか。もしかしたら、あなたが韓国語を勉強している時間や努力は無駄になるかも知れない。あなたが今、韓国語を勉強している目的はなんだろうか。

【こちらも】韓国語の通訳士になるには韓国語能力だけを磨いても不十分

 韓国語を仕事で活かしたい?韓国人と会話をしたい?K-POPを楽しみたい?韓国ドラマを楽しみたい?この中で、将来、韓国語を仕事で活かしたいと思い、韓国語を勉強している人は、望んでいるような未来は来ないだろう。

 なぜなら、自動翻訳機の発達が凄まじいからである。今でこそ心許ない部分もあるが、おそらく数年のうちに改善されていき、ビジネスでも、私生活でも普通に会話するのと遜色ないほどに便利になっているはずだ。そうなれば、韓国語が話せなくても韓国人と会話ができるようになる。

 誰でも韓国人と会話できるようになると、わざわざ韓国語が話せるあなたを雇う必要がなくなり、せっかく努力して身に付けた韓国語も無価値になってしまうのだ。

 テクノロジーは凄まじい速度で進歩している。例えば、自動翻訳機「ポケトーク」を使えば、日本語から韓国語、韓国語から日本語への翻訳がスムーズに行える。

 たしかに、私たちが友達としているようなテンポのいい会話はできないが、ビジネスで利用するのなら十分な力を発揮するだろう。まさに、ドラえもんのひみつ道具「ほんやくコンニャク」である。

 また、「ポケトーク」を持っていなくても、「グーグル翻訳」などを使えばある程度の韓国語はすでに翻訳できるようになっている。まだ翻訳精度に問題があるものの、時間がたてば改善されるだろう。そのため、韓国語をビジネス目的で勉強している人の望んでいるような未来は来ないのだ。

 では次に、趣味として韓国語を勉強している人はどうだろうか。自動翻訳機の発達により、趣味も楽しめなくなるのだろうか。その可能性もありえる。韓国語を自動で判別し、日本語で出力してくれるイヤホンなんて商品が一般化されれば、趣味としても楽しめなくなるかも知れない。

 とはいえ、これは考え方しだいだ。韓国人と自由に会話ができるのは楽しいし、自尊心も高まる。K-POPに関しても、自動翻訳機を介した機械的な音声ではなく、生の歌声を聴いて歌詞の内容を理解できた方が、より深く楽しめるだろう。また外国語を学ベば、物事を多角的に考えることができるようになるため、脳にとっても良い効果があるという研究もある。

 まとめると、韓国語をビジネスの現場で利用したいのであれば、精度の高い自動翻訳機の登場によって、明るい未来は望めないだろう。しかし、趣味としてであれば考え方しだいで存分に楽しめる。この記事をきっかけに今一度、韓国語を学習する目的を再確認していただければ幸いだ。(記事:坂東泰地・記事一覧を見る

関連記事

最新記事