次亜塩素酸水噴霧での除菌効果や人体への影響は未検証、導入事例増えるも
2020年5月28日 08:50
新型コロナウイルス感染対策として、次亜塩素酸水を噴霧するというものが昨今出てきているようだ。しかし、現時点でこれらの効果については検証中という段階で、実際に製品評価技術基盤機構(NITE)が検証を始めているものの、まだ結論は出ていない。また、現在殺菌用として流通している次亜塩素酸水についてはあくまで手指の消毒用であり、噴霧したものを吸引した場合の安全性についてはまだ分かっていないという。
しかし、そんな状況下で次亜塩素酸水の噴霧装置を導入する企業や自治体が登場、議論となっている(山梨県身延町の発表、はてなブックマーク、山陽新聞、GSE南薩観光株式会社)。さらに、厚生労働省は現時点では次亜塩素酸水の噴霧について推奨はしていない状況だが、これを「厚労省推奨」などとうたって導入し、その後この発言を撤回するというトラブルも発生している(J-CASTニュース)。
なお、次亜塩素酸水噴霧装置に関してはその効果が検証されていないことから、「消毒用」などとうたって販売することは認められておらず、あくまで「雑貨」としての販売になっているようだ。
また、ネットでは次亜塩素酸水を加湿器に入れて使用する方法を紹介している記事もあるが、加湿器製品を手がけているダイニチ工業は、同社の加湿器に次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸水を使用することはできないと注意喚起を行なっている。