神戸市、飲食店支援で持ち帰りスターターキット無償提供 全国初の取り組み
2020年5月14日 08:21
神戸市は13日、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立たされた飲食店を救おうと、飲食店が持ち帰りを始める際に必要な容器やビニール袋などを集めたスターターキットの無償提供を始めることを、明らかにした。緊急事態宣言が解除されても感染防止のために外出を自粛する市民が多いとみて、外食から業態を広げる飲食店を支援する。
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対象は新型コロナの影響で持ち帰りや出前を始めた神戸市内の中小飲食店。無償提供は18日から31日までの第1回と、6月1日から14日までの第2回に分けて実施する。先着順に各回100店舗に対し、容器100食分とビニール袋100枚、衛生管理啓発リーフレットを支給する。
容器はプラスチック製で、どんぶり型(180×180×45ミリ)か弁当型(230×190×30ミリ)かを飲食店が申し込みの際に選択できる。応募は1店舗について1回までとなる。申し込みは神戸市ホームページ内の専用ページから行い、受付後1週間をめどにスターターキットが発送される。
衛生管理啓発は夏場に向け、食中毒を防ぐ目的もある。神戸市と連携して飲食店支援を進めているウーバーイーツや出前館が全面協力し、飲食店や配達人、サービス利用者らに首相官邸・厚生労働省発行のリーフレットなどを届ける。
地方自治体が補助金などで飲食店の支援を進める事例は全国で増えているが、容器を提供するケースは珍しい。実際の営業で使う容器を支給することにより、飲食店支援とともに衛生管理の徹底を求めたい自治体の意向が伝わりやすくする思惑がある。
さらに、緊急事態宣言の解除後も持ち帰りが続くことで感染第2波の神戸上陸を阻止し、医療施設や保健所の負担をできるだけ減らす狙いもある。(記事:高田泰・記事一覧を見る)