米ビッグ3や北米トヨタ、自動車生産を再開へ 活動制限緩和を受け
2020年5月9日 16:43
アメリカでは、自動車業界に生産再開の動きが出始めている。一部の州で製造工場が数日以内に再稼働できる見通しが立ったため、大手3社やテスラなど各メーカーが活動再開のスケジュールを明らかにしている。
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ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事が7日に発表した内容では、同州では11日から製造業の活動再開を認める方針だ。不要不急の外出制限は28日まで延長するとのことだが、コロナ禍から自動車産業が立ち直る一歩として注目だろう。
ミシガン州の主要都市デトロイトは、フィアット・クライスラー、ゼネラルモーターズ、フォードのアメリカ3大メーカー「ビッグ3」の生産拠点である。すでにFCAやGMも18日から北米工場における操業再開を発表しているが、ウィットマー知事の発表を受け、フォードも新たに同日からの工場の再稼働を明かした。
カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事も、8日から工場の活動再開を承認している。ここは電気自動車メーカーであるテスラの生産拠点としても有名で、同社も早速8日からフリーモントにある工場の稼働を再開している。
日系メーカーの北米部門では、すでにトヨタが全14の工場における自動車生産を4日から再開している。北米トヨタでは、従業員に対して就業前の検温、作業中のマスクやフェイスシールドの着用、従業員同士の距離を6フィート(約1.8メートル)保つなどの感染対策を施したうえで、稼働を進めているという。再開当初の稼働率は通常の半分だが、6月には平時と同じ状況での操業を復活させる構えだ。
新型コロナウイルスの影響がまだ残る中、アメリカをはじめ世界中の自動車業界で生産再開の動きが広まっている。感染の第2波を警戒する声も大きい中、しばらくはマスクの着用やソーシャル・ディスタンスといった予防策の徹底が続けられるだろう。