自粛中に増える子どものゲーム時間 実は現実に活かせるゲームの可能性

2020年5月5日 17:14

 学校が休みになり、子どもがゲームをする時間が増えたと感じる人もいるのではないだろうか。ゲーム時間を制限する自治体も出てくる中、ゲームをしすぎることへ不安を感じるかもしれない。しかし、ゲームは私たちが思っているよりも良い効果をもたらすと提唱する研究者もいる。今だからこそ私たちはより客観的にゲームとの付き合い方を見つめ直していくべきなのではないか。

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■ゲームが満たされない心を埋める

 不安な状態や現実では満たされないと感じているときに、ゲームのプレイ時間が増える傾向がある。今のように困難な状況はまさしくゲーム時間が増えやすい状況と言えるだろう。

 その理由としては、学校や習い事が休みになったことで、勉強や遊びによる達成感などを現実では得づらくなっていることがある。現実で欠けている達成感、リーダーシップ、チームプレイなどをゲーム中の世界で補完することができるのだ。そうすることによって気持ちが安定し、退屈な生活の中に充実感を得られるようになる。

■ゲームがもたらす様々な効能

 ゲームがもたらすものは、充実感や現実逃避だけにとどまらない。実は多くのゲームはプレイすることによって現実で必要なスキルを鍛えることができる。

 しかも最近のゲームはより複雑化しており、様々なスキルを掛け合わせてクリアしていくように設計されている。例えばアクションゲームであれば、瞬間的な判断能力を必要とするし、CGゲームであれば空間把握能力を鍛えられる。

 仕事や勉強で必要な基礎的な能力を、楽しみながら自然と身につけることができるのだ。これはカルフォルニア大学の研究者が記した『幸せな未来は「ゲーム」が作る』にて提唱されている。

■ゲームは適度が基本

 ゲームをすることによって、良い効果が期待できるということも明らかにされてきている。とはいえ、あくまでスキルを鍛えられる可能性があるだけであり、ゲームばかりしている状況は喜ばしくない。もし子どもが勉強もせず1日に長時間ゲームをしているということであれば、子どもの抱える不安に寄り添い取り除く努力が必要だろう。(記事:双風サキ・記事一覧を見る

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